「こんな会社は辞めるべき」という『嫌な会社』と『嫌な職場』それぞれの特徴を体験談込みで解説しています。
このご時世、我慢し続けることは決して良い事ではありませんので、該当する項目があれば職場を変えることを検討した方が良いです。
会社トラブルは人間関係や金銭的問題が中心となりますが、より詳しくは以下を続けてご参考ください。
※やりがい・生き生きしている等の抽象的な内容や個々人の価値観の話でなく、具体的な基準をベースに解説しています。
辞めた方がいい職場の特徴
こんな会社は辞めた方がいい!という特徴を体験談含めて解説します。
ドライな言い方ですがご自身の身を守るためにも「見切りをつけた方が良い会社」の見極め方は知っておいた方が得策です。
- 人格否定やハラスメントが強い環境ならすぐに辞めた方がいい会社のサイン
- 休める時が休む時だ、っていう上司がいるなら辞めていい職場
- 別の会社の方が売上を回収しに来た時に、柱の裏に隠れる上司がいる
- タイムカードをごまかす
- 常に人手不足・離職率が高い
- サービス残業が当たり前、など労働環境が悪い
- 休職者が多い
- 冠婚葬祭で休めない会社
一つひとつ解説します。
1.人格否定やハラスメントが強い環境ならすぐに辞めた方がいい会社のサイン
「パワハラ防止法(労働施策総合推進法)」があるので、ハラスメントやそれに準ずる行為は当然違法です。
大企業の場合2020年6月1日から、中小企業の場合は2022年3月31日までの努力義務期間を設けたうえで、2022年4月1日からパワハラ防止法は施行します。
パワハラ防止法の正式名称は「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」であり、労働施策総合推進法は略称となります。
社員等にパワハラやセクハラなどの被害が発生した場合、職場環境配慮義務違反(債務不履行責任<民法第415条>)として、会社はその損害を賠償しなければなりません。
よって、ハラスメント行為を行っている時点で違法であり良い職場環境とは言えないので転職を考えた方が良いです。
ハラスメントがどうしてもツラくて今すぐにでも職場を離れたい!という方は以下の記事もご参考になさってください。
2.休める時が休む時だ、っていう上司がいるなら辞めていい職場
土日は休みなの。決まってるの。
もちろん業界によって休日のバラつきはあるものの「1週間の内に一定の休みが設けられている」という仕組みはどの会社も一緒でしょ?
ですが、そんな一般ルールを無視して「休める時が休む時だ」とキリッとした顔で言われました。
、、、ちがうよね?って即座に思いました。汗
辞めて良かった職場の例として
- 残業が多すぎ
- 人間関係が悪い
- 職場の雰囲気が合わない
- 自分の成果が適切に評価されない
- 将来性がない/業績が悪く将来が不安
- 鬱になるぐらいハラスメントがキツイ
- 仕事内容がどうしても好きになれず苦痛を感じる
これらに該当してる職場であれば「辞めてよかった」という経験者さんの声も多いです。
そのため、ご自身でも該当しているようなら退職を検討した方が良いでしょう。
無理に職場環境に我慢する義務も義理も無いですから。新しい環境を探してご自身のことを第一優先で考えた方が良いです。
3.別の会社の方が売上を回収しに来た時に、柱の裏に隠れる上司がいる
仕事をおねがいしたパートナー企業に対して延々を支払をしなかったので、パートナー企業が会社に突撃してきまして、その際に社内の柱の陰にササッ!と身を隠していました。
こんな光景、漫画やコントでしか見ること無いと思ってたので結構な衝撃でした。
それぐらい支払い能力がない危機的状況&不誠実な対応をしてしまう会社、ということで反面教師になりました。
新卒で入った会社でこれ見たので中々の衝撃でした。汗
4.タイムカードをごまかす
タイムカードの不正打刻や改ざんは法律上は詐欺に該当するので違法行為となります。
違法性のある会社にいるのは危険なので転職した方が良いと言えます。
5.常に人手不足・離職率が高い
人手不足が常態化している=現在の労働者に負担を強いることを悪く思っていない環境と言えます。また、離職率が高い=辞めたくなるほど悪い職場環境と言えます。
いずれの場合にせよ、勤務する労働者にとって悪い環境であることには違いありません。
6.サービス残業が当たり前、など労働環境が悪い
サービス残業、休憩が取れない、休日返上で仕事、などが常態化していうなら労働環境の悪い職場と考えられます。休みもなく体に無理な負担を強いる職場環境はご自身の心身を壊してしまうので、そうなる前に職場を変えた方が良いです。
7.休職者が多い
休職者が多いということは、職場環境や人間関係などに問題があり休まざるを得ない職場とも言えます。特にうつ病や適応障害などで休職になっている方が多いのであればあなた自身がそうなる前に職場を変えた方が良いです。
8.冠婚葬祭で休めない会社
労働基準法などの労働法では、冠婚葬祭に関する休暇のルールが一切定めていません。 つまり、良いか悪いかは別として、仮に家族の誰かが亡くなった・ご自身が結婚する、という場合でも会社が労働者に特別休暇を与えなければならない法律上の義務は無いということになります。
ですが、法的なルールは無いにせよ人生の一大事にプライベート時間を許可することが出来ない会社は職場環境としては好ましいとは言えません。よって、冠婚葬祭で休めない職場環境であれば早々に退職を検討した方が良いでしょう。
辞めた方がいい会社の特徴
あなたの会社が以下の「辞めた方がいい会社の特徴」に該当している場合、すぐにでも転職を検討してみてください。
違法性が高い、もしくは法に反していなくても客観的に見て条件の悪い環境と考えられるためご自身の人生の時間を費やすのはもったいないです。
- 一定の頻度でスカウトメールが届く
- 退職が認められない
- 有給が認められない
- 最低賃金が支払われていない仕事ならやめた方が良い
- 労災を隠す・労災が降りない・労災保険へ加入できないなら今すぐ辞めるべき会社のサイン
- 給料の未払い、支払い遅れが出たら見切りをつけた方がいい会社のサイン
一つひとつ解説します。
1.一定の頻度でスカウトメールが届く
転職サイトに登録している方のみ確認できる方法ですが、転職サイトに登録するとスカウトメールや求人の紹介メールが届きます。
一定の頻度で同じ会社からの求人紹介やスカウトメールが届いた場合、「その会社は人が集まらない」もしくは「集まっても定期的に辞めてしまう・定着しないので求人が止まらない」と考えられます。
客観的に見て良い環境の会社とは言いにくいです。
そのスカウトメールの大本がご自分の会社であれば良い職場環境とは言えない可能性があります。
2.退職が認められない
民法では、最低14日前に退職の意思表示をすれば退職届の受理にかかわらず退職できることが定められています。
第六百二十七条 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
民法第627条
にもかかわらず、脅し文句や無視などによって退職を受理しようとしない会社は違法行為を行っていることになるので、転職した方が良い会社と考えられます。
なお、辞めさせてくれない会社で「どうやって辞めるか?」は以下の記事をご参考ください。
3.有給が認められない
第三十九条 使用者は、その雇入れの日から起算して六箇月間継続勤務し全労働日の八割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した十労働日の有給休暇を与えなければならない。
労働基準法第三十九条|e-Gov法令検索
簡単に言えば正社員やパート問わず、
- 雇い入れの日(正式に入社した日)から6ヶ月経過している
- 期間の全労働日の8割以上出勤している
以上の条件を満たしていれば最低でも年間で10日の有給休暇を保有していることになり、その権利を行使することできるということです。
条件を満たした上で有給を認めてくれないのであれば違法行為となるので、職場を変えた方が良いです。
有給取得の悩みについて詳しくは以下の記事もご参考になさってください。
4.最低賃金が支払われていない仕事ならやめた方が良い
例えば「東京」の最低賃金は1,013円(最低賃金時間額)定められています。
1日8時間で20営業日と考えると1,013円×8×20=162,080円/月 この金額が東京で働く際の最低限の月給と考えられます。
よって、ご自分のお住まいとなる地域で上記計算の元、最低月給額を下回っていたら最低賃金が支払われていない(法律違反対象)となるので転職した方が良いです。
5.労災を隠す・労災が降りない・労災保険へ加入できないなら今すぐ辞めるべき会社のサイン
労災保険への加入は「義務」です、労災に加入できていないのは法律違反となります。
参考:労働保険(労災・雇用)に 入る義務があります。|厚生労働省
また、労働災害が発生した際、会社が労働基準監督署への報告を怠る・虚偽の報告をする、などで労災を隠すのも犯罪となります。
6.給料の未払い、支払い遅れが出たら見切りをつけた方がいい会社のサイン
給料って、定められた日に必ず届くもんだと思ってたので給与が遅れた時は「、、、マジかよ!?」とカルチャーショックでしたね。
それが数ヶ月連続したので僕は辞めました。(もちろんほかの辞める理由もあったけどね。)
後になって残ったメンバーと話してたら「給与の未払いもあった」とのこと。
以上、一部体験談もありますが客観的な指標や定められたルールに対して違法性のある動きを行っている会社は辞めるべきと言えます。
今すぐ辞めるべき会社とまでは断言できないが、一般的には辞めていい会社の特徴
- 給与が少ない
- 周囲が信用できない
- 上司についていこうと思えない
- 職場のレベルが低い
- 昇格の条件が難しすぎる
- 組織体制や経営方針がブレブレ
- 倫理観がオカシイ
- やりがいを感じられない・退屈な仕事ばかり
- 社訓に癖がある・古い
- 年功序列で成果に対する正当な評価を受けられない
- ボーナスがカット・減額される
- 仕事に誇りを持てない
- 社員を大切にしない
- 残業が常態化している
- 人事異動がヒドイ
- グレーな仕事内容
- 副業が禁止されている
など。
先に断っておくと、僕はこれらに該当する職場なら嫌ですから退職・転職を推奨します。
ですが、これらの項目は法的にNGとは断定しにくい項目でもあるため判断が難しいです。
つまり、感情論的にはNGでも制度的にはNGとは言い難いので「価値観」の話になってしまいます。
好き嫌いで言えば嫌いですが、人によっては「やりがいは感じない、でも給与が良いから割り切っている」みたいな人もいるでしょうし「給与が少ない」も人によって感じ方が異なりますからね。
自分の価値観的に許容できるならそのまま、許容できないようなら退職を検討してみましょう。
退職前に準備・検討すべきことして
実際に退職する場合、事前にやるべきこと・準備べきことを計算してから退職した方が良いです。
詳しくは以下の記事にある「仕事をスムーズに辞める方法 – 退職の手順ABC」「仕事を辞めたあとの生活を設計する方法」をご参照ください。
会社を早く辞めたいなら、早くに行動に移した方が良い
最終的に辞めるかどうかは?はご自身の判断となりますが、少なくとも「辞めた方がいい会社!と断言できる特徴は10個【体験談込み】」に該当しているなら違法性があることは間違いないので辞めた方が良いです。
また、辞めようかどうしようか?で悩んでいる方に知っていただきたいのが以下の事実。
- ずるずると引き延ばすと、気が付いたら転職しにくい年齢になります
- 嫌なことを我慢し続けると、ストレスの影響で鬱や適応障害になる人もいます
- 最悪の場合、仕事関係なく社会復帰ほどに心身がボロボロになることもあります
このご時世で割とリアルに発生している問題です。
ずるずると辞められない期間が長引かないよう、スパッと切り替えた方が良いですよ。
どうしても辞められない場合
「5、退職が認められない」でも書いたように、退職は労働者の権利の1つ。
にもかかわらず辞めさせてもらえない場合は相手(勤務先の会社)が厄介なタイプですので、ご自身の身の安全をかんがえつつ、スムーズに辞めるためにも、労働組合が運営する退職代行サービスを利用して専門家に退職処理を任せた方が良いです。
退職代行を利用することで具体的には、
- 100%退職できる
- 労働組合による交渉のため未払いや有給消化の交渉も可能
- 職場の人間に会うことなく退職できる
等が実現可能になり、退職代行費用を支払う以上のメリットを受け取ることができます。
そのため、
- どうしても辞めさせてもらえない
- 辞めたくても自分から切り出せなくて困っている
という際は労働組合が運営する退職代行サービスに相談して退職してしまいましょう。
会社や仕事はやめてもいい、退職した方がいい会社はある/まとめ
価値観の問題は個々人の判断によりますが、明確に違法性のある活動を行っている会社であれば辞めて別の環境を検討した方が良いです。
今のご時世「我慢することが美徳である!」みたいな古い価値観は意味が無いので、ご自身が無理なく働けることを第一に考えて退職・転職を検討してみてくださいね。
こちらも併せてチェックされるとより具体的に「ヤバい会社」がイメージできると思います。
なお、どうしても辞めたい!追い詰められている!!という方は以下もご参考になさってください。