入社してすぐ辞める上に会社を転職することが問題ない理由について解説します。
入社してすぐ辞める上に転職したい方へ
入社直後の転職は問題はない
第六百二十七条 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
民法第627条
民法第627条により退職の自由は労働者の権利として定められています。
職業選択の自由もある
日本国憲法(昭和21年憲法)第22条第1項においては、「何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択 の自由を有する。」 と規定されており、これは、職業選択の自由を保障しているものである。
日本国憲法第22条第1項|厚生労働省
第二十二条 何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。
日本国憲法第22条第1項 | e-Gov法令検索
また、日本国憲法より労働者には職業選択の自由も認められています。そのため、入社直後に転職を希望すること・実際に転職すること、会社に入社してすぐ辞めることなどは問題ありません。
転職後にすぐ転職したいと思う人はいる
転職先が合わないと1ヶ月で辞めるケース
転職して2日で辞める人も
転職してすぐ辞めるという知恵袋の悩みも多い
転職してすぐ辞める事についてなんですけど…
Yahoo!知恵袋
先日転職したんですけど夜勤の勤務になり同棲している彼女と時間が全く合わなくなりました。
こうなる事は薄々感じていたんですが家を出で行くときの彼女のすごく寂しそうな顔を見ると自分も辛くなるし仕事も集中出来なくて辞めるか悩んでます。
転職して1ヶ月で辞めるという知恵袋の悩みも
仕事を始めて1ヶ月なのですが怒られてばかりで業務も覚えられずこなしていく自信かありません。もう向いてないと割り切って転職準備をしたほうが賢いでしょうか?
Yahoo!知恵袋
入社してすぐに辞める例や早期退職の正しい進め方について詳しくは以下の記事もご参考になさってください。
【大事】労働環境は退職に影響する
厚生労働省「令和3年雇用動向調査結果の概要」の「転職入職者が前職を辞めた理由」によると、前職を辞めた理由として「職場の人間関係が好ましくなかった」「仕事の内容に興味を持てなかった」「労働時間・休日等の労働条件が悪かった」という理由が一定の割合を示しています。
人間関係や労働環境が合わなければ強いストレスがかかるので、その影響で辞めたくなるのは自然なこと、ということです。
すぐ辞める際に押さえておくべきポイント
辞めたくなった理由(退職理由)の振り返り
就職後、すぐに辞めたくなるような会社選びでの失敗を自覚し、何がいけなかったのか?を振り返りましょう。その上で次の転職先を探すことが大切です。
- やりたいことがわからないまま転職活動をしてしまった
- よく考えずに応募してしまった
など、自分の会社選びのどこが悪かったのかを反省しましょう
また、今の自分の年齢やスキル、キャリアプランを元にを元に自分がどんな会社を求めているのかを明確にしてください、。どんな会社なら長く働けるのか。どんな基準で会社を選びたいのか?何を優先したいのか?を頭の中で整理することで次の会社選びの材料にしてみてください。
転職することで今抱えている悩みを解決できるか?の確認
転職するなら今の職場では解消できない悩みを転職することで解決できるのか?を予め確認しておきましょう。「社風が合わない」や「パワハラにあっている」などの悩みであれば、同じ職場で解決することは難しい可能性が高いため、転職を検討することが良いです。
ですが、転職せずに同じ職場で今の悩みを解決できる場合なら今の職場で解決した方が良いです。例えば、人間関係に悩んでいる場合、「違う担当にしてもらえるか?違う部署に異動できるか?などを人事に交渉してみる」、給料が低い場合、「どれぐらいの年数でいくらの昇給が見込めるか確認する」などの確認・対応は可能です。
【補足】退職理由を明確にした方が良い理由
新卒や第二新卒で入社した企業であれば転職活動への影響は比較的少ないですが転職理由は必ず相手から聞かれます。また、中途採用の場合でも転職回数が少なめであれば問題ありませんが、転職回数が3回以上になると採用担当者が「すぐに辞めてしまうのではないか」という懸念を抱く可能性も捨てきれません。
いずれの場合でも相手の信用を得られるよう退職理由は明確にする必要があり、且つ理由を明確にした後に次の職場では早期退職になることは無く、長く働ける自分をアピールする工夫が必要があります。
退職理由は必ず転職活動時に聞かれる
転職する場合、必ず「なぜ辞めたくなったのか」という質問がされます。そのため、退職理由の明確化は必須作業となります。嘘をついてはいけませんができるだけポジティブに伝えることが望ましいです。また、転職理由を応募企業の志望動機に繋げることも大事になります。
その会社では実現が難しかったというポイントをしっかりと伝えつつ、転職先である理由を併せて伝えてください。例えば、「入社当初はキャリアアップのためにこの会社に入社しましたが、今ではより新しい挑戦がしたいと思っています。応募企業では、そのような挑戦ができると考えられますので、転職を検討しています」といったように、理由をポジティブに語ることが望ましいです。
まとめ
モラルや相手の印象などはあるとはいえ、法的にはすぐに辞めて転職をすること自体は何ら問題はありません。
今の会社を続けることができるならそれが一番ですが、どうしてもそれが難しい時は早期退職からの転職も視野に入れて活動してみてください。