適応障害で退職する際は電話で辞めると伝えるか退職代行に相談しよう

「適応障害なので退職する際は電話で伝えたい」

適応障害やうつ病など精神的な問題がある際、退職を伝えるのは直接ではなく電話で伝えた方が良い理由、および退職を伝える際の注意点について解説します。

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適応障害での退職は電話で問題無い理由

1.ご自身の安全が第一

適応障害になっている場合、解決方法として原因となっているものを取り除く必要があります。

適応障害の原因が仕事(会社)にある場合、直接職場に行って退職を伝えることは原因となる仕事に向き合うことになるため負担が大き過ぎます。そのため、直接会社に行くことなく電話で退職を伝えるのは適応障害で退職を伝える際の適切な選択肢と言えます。

一般マナーとしては直接伝える方が好ましいと思われがちですが、適応障害になっている状況であればマナーよりもご自身の身の安全を第一に行動した方が良いでしょう。

2.退職の伝え方に法的な規定はない

退職を伝える際の伝達方法には法的な規定がありません。

一般マナーとしては直接会って伝えるものと考えられていますが、あくまでマナーに過ぎず絶対的な義務ではありません。

そのため、直接会って伝えるのが難しい時は電話で伝えても問題はありません。

証拠だけは残しておいた方が良い

ただし、退職を伝えたことは証拠として残しておく方が好ましいです。

退職の意思を伝えた証拠が無ければ後日「言った・言わない」問題が起こり退職が成立しにくくなります。そのため、どんな伝達手段であっても退職の意思を伝えた証拠だけは残しておきましょう。

【証拠の例】

  • 電話 ⇒ 通話を録音しておく
  • メール ⇒ 配信履歴を保存
  • 退職届 ⇒ 退職届を内容証明郵便で郵送

3.やむを得ない理由に該当(民法第628条)

退職は本来就業規則に則って○○ヶ月前に退職を申し出る、もしくは民法第627条に基づき最短でも2週間前に退職を申し出る必要があるので、電話で急に「辞めます」と伝えただけで退職できるものではありません。

第六百二十七条 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。

民法第627条

ですが、適応障害の場合はやむを得ない理由に該当するので例外的に民法第628条による退職が成立します。

(やむを得ない事由による雇用の解除)
第六百二十八条 当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。この場合において、その事由が当事者の一方の過失によって生じたものであるときは、相手方に対して損害賠償の責任を負う。

民法第628条

民法第628条よりやむを得ない事由が発生した場合、使用者(会社)と労働者(会社員)、双方の合意に基づき即日退職が成立します。

やむを得ない事由としては怪我・病気、家族の介護、出産などによりどうしても勤務が出来ない場合が該当しますが、適応障害により勤務の継続が難しい場合はやむを得ない事由に該当します。

そのため、適応障害という事情を伝えて会社が理解をしてくれれば電話一本でいきなり伝えても例外的に退職の成立条件が満たされることになります。

診断書があれば証明しやすい

精神的な問題は相手に理解されにくいことが多いですが、そんな時は心療内科で診断書を用意してもらうと問題を抱えていることを相手(会社側)に理解してもらいやすくなります。

電話で伝える際にも「診断書を発行してもらいました。ドクターストップで会社での勤務が難しい旨を診断されたので辞めさせてください。」と事情を伝えましょう。

うちやま
うちやま

精神的な問題で退職の電話をかける際の注意点については、以下の記事も併せてご参考になさってください。

【補足】ハラスメント被害の場合

ハラスメント被害によって適応障害にな場合、職場に行くと症状が再発するだけ。その為、この場合は必ず電話、もしくはメールなど非対面での伝達をしていただきご自身の身の安全を第一にお考えください。

第五条 使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。

労働契約法 | e-Gov法令検索

ハラスメントは労働者の心と体の安全に影響がある行為であり、労働契約法5条に基づき使用者である会社側が労働者の生命、身体などの安全を確保しつつ労働することができる環境を用意できていない、となります。

加えて、ハラスメントはハラスメント防止法(正式名称:改正労働施策総合推進法)違反にも該当します。

いずれの場合でも法律に反した状況であることに違いはありません。

ハラスメントを相談して早々に会社側が認めてくれるなら問題ありませんが、どうしても会社が納得してくれない時は会社側に「身の安全が保障されないため」と伝えて退職処理を進めましょう。

電話による退職の伝え方

朝の始業前に伝える

退職の申し出は通常業務外の行為として考えられています。そのため、業務期間外に申し出るのがマナー。

目安としては朝の始業前(15分前を目安)に電話で伝えましょう。

直接の上司に伝える

なお、退職は直属の上司に申し出るのがマナー。上司以外の方に伝えると上司との関係に影響が出てスムーズに退職処理が進まなくなる可能性があります。

上司が難しい時は人事部か更に上の上司に相談する

例えばハラスメント被害を受けている、適応障害の原因が上司にある、などで直接話すのが難しい時は無理して上司に伝える必要はありません。この場合、例外対応として人事部やさらに上の上司に対して退職の相談をしてください。

適応障害での退職の伝え方は一身上の都合にする

原則として法的には退職理由を用意する必要はありません。そのため、言わなくとも退職はできますし、言う場合は必ずしも本音で退職理由を伝える必要もありません。極論ですが退職理由が嘘であっても問題はありません。

どうしても退職理由を伝える必要がある場合は「一身上の都合」でも構いません。

特に適応障害や精神的な問題がある際は相手が理解してくれない可能性があるので、下手に誤解を招くよりも「一身上の都合」とだけ伝えた方がスムーズに辞めやすいです。

うちやま
うちやま

退職理由をどうしても用意したい時は以下の記事もご参考になさってください。

伝える際の例文として

○○部長

お疲れ様です、(自分の名前)です。

始業前の突然のご連絡で申し訳ございません。

この度、適応障害により勤務の継続が難しいとドクターストップがかかり、退職を決意したのでご連絡させていただきました。

突然の申し出になり誠に申し訳ございませんが、何卒ご理解いただけますと幸いです。

長々と伝えるのはご自身の心の負担が大きすぎます。かといって「辞めます」だけでは相手も驚いてしまうだけです。

そのため、余計なことを言うのは避け、シンプルに必要最低限のことだけ伝えましょう。

電話の後に退職届も郵送する

「2.退職の伝え方に法的な規定はない」でもお伝えしたように、退職の申し出を言った・言わないと後で問題にしないためにも電話の後に退職届も郵送してください。

普通郵便でも届きますが、確実に証拠を残す場合は内容証明郵便で送ると配送履歴が残るので確実です。

適応障害での退職届の書き方

退職届

私儀

この度一身上の都合により○○年○○月○○日退職いたします。

○○年○○月○○日

○○部○○課
(自分の氏名)

株式会社○○
代表取締役 ○○殿

基本的には退職届には一身上の都合と書けば問題ありません。

うちやま
うちやま

精神的な問題で辞める際の伝え方や退職届のテンプレートについてより詳しくは以下の記事もご参考になさってください。

適応障害で退職を言えない時は退職代行に相談する

  • 自分で退職の電話を切り出すのは難しい
  • でも、どうしても辞めたい

という方であれば労働組合が運営する退職代行サービスに相談して辞めてしまいましょう。

確実に退職が成立します。

退職代行はお手持ちのスマホから電話やLINE(メールでも可)か相談が可能。希望があれば相談したその日から代行業者が動き出してくれます。

代行業者が動き出した瞬間からあなたは職場に行くことも連絡する必要も無くなるので、早ければ相談した即日から会社に行かなくても良い状態になれます。

具体的には、

  • 確実に退職が成立する
  • 法律に則って退職処理するので法的なトラブルがない
  • 自分で対応する必要が無いので退職にまつわるストレスが無い

等があり、希望者には有給消化や未払いの交渉もしてくれます。

そのため、あなたが

  • 自分で退職の電話を切り出すのは難しい
  • でも、どうしても辞めたい

という状況であれば労働組合が運営する退職代行サービスに相談して辞めてしまいましょう。

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適応障害で辞める際の注意点

バックレは避ける

バックレや無断欠勤による退職は認められていません。そのため、バックレによる退職を行うと「違法行為」となり労働者に対して損害賠償請求や懲戒解雇を与えられる危険があります。

中でも懲戒解雇になると以下の問題が起こります。

  • 本来貰えるはずだった退職金の一部または全部不支給
  • 転職時にマイナスな印象を与えることになる

また、懲戒解雇になると転職活動時に相手先に伝えなければ経歴詐称になるので必ず伝える必要があります。つまり、懲戒解雇になるとその事実が必ず転職先にはバレますので今後の転職活動においてご自身の印象が悪くなり不利益しかありません。

適応障害になるほどのストレスを感じる職場であればバックレをしたくなるのも理解はできます。

ですが、バックレによってご自身に不利益が生じるのは好ましくはありませんので、辞める際はバックレることなく法に則って確実・安全に辞めましょう。

転職は落ち着いてから

仕事を通じて適応障害になってしまった場合、仕事から一旦離れて心を回復させる必要があります。

「すぐに転職しないと・次を見つけないと」と焦ってしまうと心の回復にとって逆効果でしかありません。

まずは辞める、次に心の回復をすることを優先していただき、転職活動は心の回復に目途がついてから検討しましょう。

引き継ぎは義務じゃない

引き継ぎは法律で定められた規則や義務ではなく、お世話になった会社に対する気持ちとして行う業務です。よって、引き継ぎを拒否することもできますし引き継ぎをしないことで罰則が発生することもありません。

円満退社や一般的なマナーとしては引き継ぎは行った方が良いですが、適応障害などの事情があってどうしても対応が難しい時は引き継ぎ未対応でも退職は成立します。

仮に会社から「引き継ぎができていないので退職は認められない」などと言われても従う必要はありません。

うちやま
うちやま

退職時の引き継ぎについて詳しくは以下の記事もご参考になさってください。

適応障害を理由に即日退職とは必ずしも保障できない

適応障害であるからと言って必ずしも特例で即日退職が保障されているわけではありません。

「やむを得ない理由に該当(民法第628条)」ではやむを得ない理由として適応障害が該当する旨を伝えましたが、最終的に即日退職を認めるかどうか?は会社側の判断になります。

そのため、適応障害だからといきなり即日退職を行うのではなく、まずは会社側に相談してください。

相談の上、会社側が納得したらその時に即時退職が成立します。

適応障害で退職した後に傷病手当を申請する際の注意点

適応障害で退職した後しばらくの期間を働かず療養の期間に充てる場合、傷病手当を申請して給付を受け取ることができます。

ただし、申請の際には医師の証明が必要なので通院して働けない状態であることを証明する必要があります。

失業手当と併用はできない

また、傷病手当は失業手当と同時に受給することができません。

そのため、退職後は傷病手当金の支給を受けながら療養し、体調が回復して仕事に復帰できる状態になったときに失業手当を受給するといった段取りで受給をしましょう。

まとめ

適応障害になると退職の伝達をするのも人一倍のハードルがあるもの。

そのため、直接会って伝えることに固執することなく、電話や退職代行などご自身の心理的な負担が少ない方法で退職を伝えてください。

いまは焦るタイミングではありません。次の動き出しは心の回復が落ち着いてからで問題はありませんので、まずは退職してご自身の心の回復に努めてくださいね。

この機体の開発者
スミ入れがんばる
うちやま

株式会社BuildingBlockの代表。第08MS小隊のガンプラはけっこう作った。アレルギー性鼻炎もち。天パー。Web制作や集客対策とかもやってる。猫先生に仕事のデスクが取られた。

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