入社してすぐに「辞めたい」と感じた際、どのように退職を伝えるのか?を伝える際の注意点や具体的な例文を踏まえて解説します。
「入ってすぐに伝えるのは気まずい」けれども「出来るだけ穏便に伝えて確実に辞めたい」、という時の伝え方や辞め方を探している方はぜひご参考になさってください。
本記事のまとめ
- 退職理由よりも言葉選びや伝える姿勢が大事
- 相談ではなく決定事項として伝える
- 伝え方と併せてすぐに退職できる条件も押さえる
- 自分で伝えられない時は退職代行に相談して辞める
入社してすぐ辞める際の伝え方で大切なこと
入社すぐに辞める場合、退職理由を伝える内容も大事ですが、それ以上に**どの様に伝えるか?**言葉選びや伝える姿勢に気をつけてください。
会社側は新しいスタッフが入ってきたことに対して必要な設備投資や人員の配置など既に環境を整えた上で待機しています。
こうした前提があるため、早期に社員に辞められてしまうと会社側としても素直に認めるのが難しいもの。そのため、相手の背景を踏まえた上でお詫びの言葉とともにご自身が辞める事情を伝えてください。
自分なりの対応や自分の非も併せて伝える
辞める理由にもよりますが、ご自身が職場環境を受け入れようとした旨を具体例を含め伝えた上で、どうしても勤続の継続が難しいためにやむを得ず退職を決意した旨を相手に伝えてください。
例えば「社風が合わない」「人間関係が、、、」とだけ伝えても納得はされにくいものです。そのため、ご自身が起こしたアクションその結果を直属の上司に伝えてください。
例えば、
「自分なりに周囲の人と連携をとりながら勤務を続けようと コミュニケーションを工夫して○○や××などをして対応してみましたが、どうしても 周囲と自分自身との間に考え方の大きな違いがあり、業務を進めるのが困難と判断しました。つきましては〇月〇日に退職をさせてください。」
などと伝えてみましょう。
退職の伝え方例
持病の○○が発症してしまい、勤務の継続が困難になったため、入社してすぐのお伝えとなり申し訳ございませんが退職をさせてください。
入社すぐでの退職の申し出となり、入社に際して各種お手数をおかけしご迷惑をおかけしてしまったこと大変申し訳ございませんでした。
突然のことで大変申し訳ありませんが、退職したいと考えております。
職場の社風に馴染めず、自分なりに馴染もうと○○を試みたのですが、どうしても合わせることが出来ず、ストレスで体に不調が出てきてしまいました。
本来であれば事前に社風や職場環境の詳細を確認した上で入社を判断すべきであったのにもかかわらず、自身の確認不足により早期に辞める判断に至ってしまい、入社に際して皆さんにお手数をお掛けし、ご迷惑をお掛けしてしまったこと、大変申し訳ございませんでした。
大変身勝手ではありますが、〇月×日をもって退職させていただけないでしょうか。
相談ではなく決定事項として伝える
「退職の伝え方例」を見ていただくと分かるかと思いますが、退職を伝える際に大切なことは、悩みを相談するのではなく退職を決定事項として伝えることです。
「辞めようか悩んでまして」等の伝え方をすると引き留めに遭い簡単に辞めることができません。そのため、「退職を決意しました。つきましては○月○日に辞めさせていただきたいと思っております。」という具合に、辞めることを決意した意思を前提にして伝えてください。
短期間で退職する際の伝え方について詳しくは以下の記事もご参考になさってください。
【補足】電話やメールで退職を伝えることは可能?
退職は直接話して伝えないといけないという法的な義務はないためメールや電話で退職を伝えることも可能です。
詳しくは「新入社員が辞める際は電話のみでも可能だが切り出し方には注意しよう」や「入社一日で退職する際のメールの例文と伝える際の注意点」の記事でも解説してるので併せて参考にしていただきたいのですが、とはいえ直接伝えた方が相手からの印象も悪くなりにくいです。
例えば体調不良であったり、精神的な問題で直接会うのが難しい、などの事情があれば電話やメールも問題ありませんが、 そうでない場合は可能な限り直接退職する旨を伝えた方が良いでしょう。
入社してすぐ辞める方法
【重要】伝え方以上に退職条件の確認を
退職は伝え方も大事ですが、合わせて「退職条件」も押さえておきましょう。
一部の法律では労働者が勤務先を辞める際に法的に会社が退職を認めざるを得ない・拒否できない条件があります。
以下に契約形態ごとの退職条件をまとめたので、早期退職の伝え方の注意点を踏まえた上で、入社すぐの退職が成立する諸条件を現状のご自身の状況に合わせて退職時に活用してください。
1.正社員が入社してすぐ辞める方法
一般的な正社員は期間の定めのない雇用契約となりますが、その際の退職の基本原則は民法第627条に基づく判断となります。
第六百二十七条 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
民法第627条
民法第627条により退職の自由は労働者の権利として定められています。
退職に関しては就業規則もありますが、就業規則には法的な絶対の効力があるわけでは無く労働者側に対する会社からのお願い扱いとなります。
また就業規則に則って辞めようとするとすぐに辞められないことが多いため(辞める3ヶ月前に申告する、などの条件があるので)、すぐに辞める際は民法第627条を基本原則として退職処理を検討してください。
a.欠勤と民法第627条の組み合わせ
民法第627条より原則として退職が法的に成立するまでは最短で2週間という期間が必要になります。
入社してすぐのタイミングだと有給の権利が無く有給消化という手段が使えないため、代わりに欠勤扱いにしてもらい2週間を消化して辞めてしまいましょう。
退職届を提出してから2週間欠勤すれば退職が法により退職が成立しますので、実質的には即日退職と同じ状況になれます。
b.労働条件の相違
「正社員を一日で辞めることも可能」でもお伝えしましたが、労働条件に相違があるなら労働基準法第十五条より即日退職が認めれられています。
事前に指定されていた労働条件と実際の条件が異なる場合、会社にその旨を伝えて即時の契約解除(=即日退職)を進めてください。
c.双方の合意
(やむを得ない事由による雇用の解除)
民法第六百二十八条
第六百二十八条 当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。
民法第628条より、やむを得ない事由が発生した場合は会社と労働者、双方の合意に基づき即日退職が成立します。
なお、やむを得ない事由としては怪我・病気、家族の介護、出産などによりどうしても勤務が出来ない場合が該当します。
勤務出来ない理由を会社に伝え、会社が内容を承認して双方の合意が成立したら、その場ですぐに辞めることができます。
d.ハラスメントを受けている場合
第五条 使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。
労働契約法 | e-Gov法令検索
ハラスメントは労働者の心と体の安全に影響がある行為であり、労働契約法5条に基づき使用者である会社側が労働者の生命、身体などの安全を確保しつつ労働することができる環境を用意できていない、となります。
加えて、ハラスメントはハラスメント防止法(正式名称:改正労働施策総合推進法)違反にも該当します。
いずれの場合でも法律に反した状況であることに違いは無いので、会社側には「身の安全が保障されないため」と伝えてご自身の退職処理を進めましょう。
2.派遣や契約社員がすぐに辞める方法
派遣や契約社員はそのほとんどが有期雇用派遣(期間の定めがある契約内容)として契約していますが、有期雇用派遣は契約期間満了を持っての退職が基本となります。その為、正社員とは条件が多少異なります。
「労働条件の相違」「双方の合意」「ハラスメントを受けている場合」に関しては正社員と同様ですが、加えて「労働基準法137条」という条件がすぐに辞める法律になります。
第百三十七条 期間の定めのある労働契約(一定の事業の完了に必要な期間を定めるものを除き、その期間が一年を超えるものに限る。)を締結した労働者(第十四条第一項各号に規定する労働者を除く。)は、労働基準法の一部を改正する法律(平成十五年法律第百四号)附則第三条に規定する措置が講じられるまでの間、民法第六百二十八条の規定にかかわらず、当該労働契約の期間の初日から一年を経過した日以後においては、その使用者に申し出ることにより、いつでも退職することができる。
労働基準法137条
派遣会社と有期雇用派遣として契約をしている状況であっても、労働基準法137条より勤務期間が1年以上経過している場合に限り労働者側の希望するタイミングで即時解約(即日退職)が成立します。つまり、1年を経過していれば「派遣を今日で辞めます」と伝えても法律上は成立します。
ただし、あくまでもこの規定は契約期間が1年を越える場合を想定したものであり、3ヶ月、半年という1年未満の契約を繰り返して累計1年という場合は適用外である点にご注意ください。
派遣の退職についてより詳しくは以下の記事もご参考になさってください。
3.パートが入社してすぐに辞める方法
パートやアルバイトは雇用契約内容によって判断が異なります。
雇用期間に定めがない場合は「1.正社員が入社してすぐ辞める方法」の内容が該当し、雇用期間に定めがある場合は「2.派遣や契約社員がすぐに辞める方法」が該当します。
そのため、採用時に受け取った雇用契約書を確認し、どちらの条件に該当するか?に合わせて辞め方を検討してください。
4.どうしてもの際は労働組合による退職代行で辞める
- 早期退職なので自分から退職を切り出すのは気まずい
- 上司との人間関係で辞めると言いにくい
- でも、どうしてもすぐに辞めたい
という状況であれば労働組合が運営する退職代行サービスに相談して辞めてしまいましょう。
確実に退職が成立します。
退職代行はお手持ちのスマホからLINEで申込み相談が可能、希望があれば即日から代行業者が動き出してくれ、雇用形態も問わず退職完了まで対応してくれます。
なお、代行業者が動き出した瞬間から職場に行くことも連絡する必要も無くなるので、早ければ相談した即日から勤務する運送会社へ行かなくても良い状態になれます。
具体的には、
- 確実に退職が成立する
- 法律に則って退職処理するので法的なトラブルがない
- 自分で対応する必要が無いので退職にまつわるストレスが無い
などがあります。
そのため、もしあなたが
- 早期退職なので自分から退職を切り出すのは気まずい
- 上司との人間関係で辞めると言いにくい
- でも、すぐにでも辞めたい
等の場合は迷わず労働組合が運営する退職代行サービスを利用することをおすすめします。
入社してすぐ辞めるのは可能
入社してすぐに退職することは可能です。
厚生労働省の新規大卒就職者の離職状況(平成30年3月卒業者)を見てもわかるように3年以内の離職者は多く、中でも初年度で辞めてしまう方の比率が一番多いことがわかっています。
つまり、「早期退職は珍しいものではない」ということです。
正社員を一日で辞めることも可能
良い・悪いは別として1日で辞めることも可能であり、事実1日で辞める方もいます。
例えば労働条件に相違がある場合は即日退職が認められています。
(労働条件の明示)
労働基準法第15条
第十五条 使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない。
② 前項の規定によつて明示された労働条件が事実と相違する場合においては、労働者は、即時に労働契約を解除することができる。
③ 前項の場合、就業のために住居を変更した労働者が、契約解除の日から十四日以内に帰郷する場合においては、使用者は、必要な旅費を負担しなければならない。
労働基準法第十五条より労働条件の相違は即時に契約解除(即日退職)が認められています。
入社時に会社から受け取った雇用契約書と実際の現場での労働条件・仕事内容が異なる場合、その旨を会社に伝えて即日退職、つまり1日での退職も可能ということです。
詳しくは後述の「入社してすぐ辞める方法」にてお伝えしますが、退職が認められる条件さえ整っていれば早期退職は成立します。
入社して2日、3日で辞めるとしても辞め方は同じ
入社して1日で辞めようと、2日、3日や1ヶ月で辞めようとも早期退職条件が整っていれば勤務期間に関係なく早期退職や即日退職は成立します。
一般論や就業規則などから早期退職が難しいと思っている人は少なくありませんが、本当に早期に辞めたい時は一般論は無視して対象条件に目を向けてください。
短期で辞める際の注意点について詳しくは以下の記事もご参考になさってください。
【大事】辞めるなら試用期間までに判断しよう
試用期間はその名の通りお試し期間となり、会社側と労働者側の双方がこれからも長く働き続けることができるかどうか?を確認する期間となります。
どうしても勤続し続けるのが難しい場合は、試用期間中に退職の旨を会社に伝えてください。
試用期間であれば会社側も納得してもらいやすく、逆に試用期間を超えてしまうと会社側としても「長く勤務してくれる」と考えてしまうので、そのタイミングで辞めようと思っても辞めにくくなります。
使用期間は2、3ヶ月あるかと思いますが、その間に会社の風土とご自身の考えが合わないの判断はできるかと思います。そのため、勤続が難しいと思えれば試用期間中に退職の意思を固めて直属の上司に伝えてください。
入社してすぐ辞める理由
厚生労働省「令和3年雇用動向調査結果の概要」の「転職入職者が前職を辞めた理由」によると、前職を辞めた理由として「職場の人間関係が好ましくなかった」「仕事の内容に興味を持てなかった」「労働時間・休日等の労働条件が悪かった」という理由が一定の割合を示しています。
人間関係や労働環境が合わなければ強いストレスがかかるので、その影響で辞めたくなるのは自然なこと、ということです。
入社直後に辞めたいと感じる方の傾向
入社してすぐに辞めたいと感じる理由や状況はひとそれぞれですが、すぐに違和感を感じたときはその直観は大体正しいことが多いです。
例えば、PRTIMESによると新卒1年未満という短期間で辞めて転職した理由に以下が挙げられます。
- 人間関係が悪い
- 長時間労働・休日への不満
- 仕事内容が合わない
- 求人内容と現実が違う
- 給与が低い
一方、上述した厚生労働省「令和3年雇用動向調査結果の概要」による「転職入職者が前職を辞めた理由」では、
- 仕事の内容に興味を持てなかった
- 労働時間・休日などの労働条件が悪かった
- 給与など収入が少なかった
- 職場の人間関係が好ましくなかった
などが退職理由に挙げられています。
それぞれに共通しているのは
- 職場の人間関係トラブル
- 勤務時間や休日の条件
- 仕事内容への不満
- 給与への不満
となり、入社直後に辞めたいと感じる方の辞める理由としてもこれらが該当すると考えられます。
【実例】入社してすぐ辞めたいと感じる人は多い
うちの会社、急に辞めたり、バックレたり、入社してすぐに辞めたりする人が多すぎる…💦
— 🐟️Asami🦖🍖 (@104610white) June 10, 2022
人間関係(主に社長)が原因な事がほとんど💧
私も辞めたいなぁ…
まぁ、やりたいことが何も無いし、辞めた後のことを考えると不安しかないから、続けてるけど( ノД`)…
入社2ヶ月で退職する人も(SNSから追加)
入社してすぐ辞める悩みは知恵袋でも多い
わたしも正社員で働いてた会社を1ヶ月未満でやめました。
雰囲気が合わなくて毎日ストレスでお腹を壊していました。
まだ試用期間中だったので、上司に相談して次の日には退職させて貰いました。個人的に、長くいるとやめづらくなるので
入社してすぐに辞めたことある方に質問です。 – どうしてすぐに辞め… – Yahoo!知恵袋
やめるなら早いほうがいいと思います。
無職になりました。新卒で就職したのにすぐ辞めてしまった方へ
無職になりました。新卒で就職したのにすぐ辞めてしまった方へ – 2011… – Yahoo!知恵袋
2011年卒(4大文系)22歳男です。新卒で就職した住宅営業を1週間で退職しました。
求人にあるような仕事内容とは異なってたからで問題はないかと思います。
転職してすぐ辞めて転職された方 – 転職してすぐ辞めて転職された方、どのように… – Yahoo!知恵袋
仕事をすぐ辞める事は悪い事ですか? 確かに辛抱出来ない、打たれ弱いなどのイメージはありますが、すぐに退職してしまう=悪という風潮が理解出来ません。 有限である人生で、この会社にいても未来は無い、わざわざ心も体も疲弊するくらいなら転職する!と思う事は至極真っ当だと思うんですが…どうなんでしょう?
Yahoo!知恵袋
30後半独身女です。 まだ1週間しか働いていないにもかかわらず、もう辞めたいです。
Yahoo!知恵袋
仕事をすぐ辞める事をどう思いますか?
パワハラで2ヶ月程で辞めた会社から「すぐに辞める人なんてどこに行っても一緒だ」と言われましたが、その後転職した会社で何年も勤め続け、主任になりました。 それなりに長く生きてきて、仕事をすぐに辞める人が悪いとは思いません。逆に見切りをつけ自分のやりたい仕事に就けたのならそれで良いと思います。
皆さんはすぐに辞める人をどんな風に感じますか?
Yahoo!知恵袋
入社すぐの退職経験について詳しくは以下の記事もご参考になさってください。
入社後すぐや入社直後に退職する際の注意点
正社員が入社してすぐ辞めると社会保険料が控除される
健康保険や厚生年金保険といった社会保険料には「同日得喪」という決まりがあり、たとえ入社した月と同じ月に退職した場合でも1か月分の保険料が発生する決まりになっています。そのため、勤務した日数が少ない場合、給与より健康保険料の方が高くなることもあります。
不足分は会社から差額分を請求されますので給与明細を確認してください。
バックレによる退職だけは止めた方が良い
バックレによる退職は認められていません。そのため、バックレによる退職を行うと「違法行為」となり労働者に対して損害賠償請求や懲戒解雇を与えられる危険があります。
中でも懲戒解雇になると転職活動時に相手先に伝えなければ経歴詐称になるので必ず伝える必要があります。つまり、懲戒解雇になるとその事実が必ず転職先にはバレますので転職活動においてご自身の印象が悪くなり不利益しかありません。
他にも嫌がらせや呼び戻しなどの可能性もあり、バックレは労働者にとってデメリットが大きすぎます。そのため、辞めるなら法に則って確実に・安全に辞めましょう。
履歴書に経歴を残すかどうか?
入社してすぐとは言え、現在の職場で雇用保険の手続きがされているなら機関の大小問わず履歴書に経歴を残す必要があります。
仮に黙っていたとしても保険の履歴から入社後に必ずバレますので、履歴書に経歴は記しておきましょう。
【補足】入社してすぐ辞める人は問題なのか?
入社してすぐ辞める人=ネガティブな印象で見られてしまう傾向はありますが、やめざるを得なくなった理由や状況環境が人それぞれ異なるので、必ずしも=ネガティブとは言えません。
例えば、我慢がきかない人であったり、身勝手が過ぎる人であった場合は一般的にはネガティブに見られることが多いと考えられます。
一方で、職場環境が会っていなかった、ハラスメントなどネガティブな外部要因があった、という場合はその人の責任ではなく職場環境の責任です。
ただしいずれの場合においても客観的には「早く辞めた人」もしくは「うちの会社でもすぐに辞めてしまうのではないか?」と懸念される可能性は高いため、特に転職活動を行う際にはどうしてやめたのか?の理由を説明できるように準備しておきましょう。
【Q&A】すぐ辞める際に気になる疑問点
- Q退職届は必要?
- A
退職時は自分が辞める旨を会社側に伝える必要がありますので、その一環として退職届を用意しましょう。
退職の意思は口頭で伝えることもできますが、後になって「言った・言わない」とうやむやにされる可能性もあるため証拠として残した方が確実です。
また、会社はハローワークから退職者が辞めた際の証拠として退職届を請求されることがあります。ハローワークに対して退職証明が出来ないと離職票発行に影響するため、その観点からも退職届があった方が良いです。
- Q退職届を受け取ってもらえない場合はどうすればいい?
- A
事情があり退職届を直接渡すことが出来ない、もしくは相談したのに受け取ってもらえない場合は配達記録付き内容証明郵便で退職届を郵送してください。
会社側に退職届が届けられたことが証明できるため退職の意思を伝えた証拠になります。
また他にも
- 退職の旨を記載したメールを送る
- 録音しながら口頭で伝える
等の手段を用いて退職の意思(解約の申入れ)を伝えるのも有効です。
口頭で伝えることもできますが、中には「言った・言わない」とうやむ
- Qすぐの退職は損害賠償に繋がるの?
- A
(賠償予定の禁止)
労働基準法第16条
第十六条 使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。原則として損害賠償ありきの労働契約を結ぶことは法律で禁止されています。そのため、退職したことに対して損害賠償を義務付けることは出来ません。
損害賠償は第三者が見ても辞めることで会社に多大な悪影響を残したときに検討されます。例えば退職時に多くの同僚を一緒に引き抜いて辞めた、退職時に会社のインサイダー情報を公開した、などが該当しますが、バックレや無断欠勤などせずに退職をしただけであれば会社に多大な悪影響を残したとは認められません。
そのため、仮に会社から脅されたとしても要請に従う必要はありませんし、原則として退職時の損害賠償を気にする必要はありません。
- Q引き継ぎに対応しないとどうなる?
- A
入社してすぐですので引き継ぎできるほどの業務を抱えているか?は状況次第ではありますが、もし引き継ぎがあり「引き継ぎをしないと辞めさせることが出来ない」などと言われたとしても会社の要請に従う必要はありません。
引き継ぎは法律で定められた規則や義務ではなく、お世話になった会社に対する気持ちとして行う業務です。よって、引き継ぎを拒否することもできますし引き継ぎをしないことで罰則が発生することもありません。
円満退社や一般的なマナーとしては引き継ぎは行った方が良いですが、事情があってどうしても対応が難しい時は引き継ぎ未対応でも退職は成立します。
- Q給与は受け取ることができる?
- A
(賃金の支払)
労働基準法 第二十四条
第二十四条 賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。ただし、法令若しくは労働協約に別段の定めがある場合又は厚生労働省令で定める賃金について確実な支払の方法で厚生労働省令で定めるものによる場合においては、通貨以外のもので支払い、また、法令に別段の定めがある場合又は当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定がある場合においては、賃金の一部を控除して支払うことができる。労働基準法第24条より賃金は全額支払わなければならないことが定められています。
そのため、もしも「すぐに辞めた人に賃金は払えない」などと言われることがあったとしても従う必要はありません。
なお、労働基準法第二十四条より、給料は通貨(現金)で全額を支払うことが明記されているため、1日でも勤務していたら勤務分は全額支払うことが義務付けられており、金額の大小問わず給料の支払いに応じないことは認められません。
すぐに辞めたとしても勤務した日数分の給与を得ることは出来ますので、仮に支払われないことがあれば申請しましょう。
ただし、退職に至るまでに就業規則、もしくは労働条件通知書(労働契約書)に記載がある会社の罰則規定(無断欠勤など)にかかる行動をしていた場合は法律の範囲内で減給処分が適応され、給料から罰金を引かれる可能性はあります。
- Q退職後に必要になる書類は?
- A
- 雇用保険被保険者証
- 年金手帳
- 源泉徴収票
- 離職票
- 扶養控除等(異動)申告書
- 健康保険被扶養者(異動)届
- 給与振込先届
- 健康診断書
など、退職時に必要な書類を会社から郵送してもらうよう会社側に伝えましょう。退職後の失業手当の申請、次の会社に入社する際の手続きなどで必要になります。
退職者に対しては退職後に会社側から書類を送ってもらうのが一般的なので過度に心配する必要はありませんが、しばらくしても届かない場合は会社に連絡を取って促してください。
- Q早期退職にメリットはあるの?
- A
少しでも違和感を感じたら我慢するよりも早々に辞めて次へと切り替えた方が良いです。そのメリットとして以下が挙げられます。
a.年齢制限問題
転職には年齢制限があり、できる限り若い人の方が好まれます。我慢して居続けるとその分の年齢が加算されていくので、いざ転職したいとなったときに年齢的な条件から希望の職につけなくなるリスクがあります。
b.会社は守ってくれない問題
また、辞めたいのに辞められない状況は強いストレスがかかります。強いストレスがかかる状況が続くとうつ病や適応障害など精神疾患にかかるリスクが生まれますが、仮にうつや適応障害などの精神疾患にかかっても会社が守ってくれることはありません。
以上のことから、違和感を感じたら早期に辞めて次のキャリアに目線を向けた方がご自身のためになります。
入ったばかりの会社を辞めたい時は無理しない/まとめ
入ったばかりの会社であればこれまでとの環境の違いからストレスを感じやすいのは致し方ない面もあります。
そのため、 そのため感情論的にやめてしまうのは推奨できませんが、人間関係はどうしても耐えられない、ハラスメントやいじめにあってしまった、 自分なりに車内分解合わせようと原書したがどうしても耐えきれなかった、 などのどうしてもの事情があるときは身体と心を壊す前に退職という選択肢も用意しておきましょう。仕事も大事ですがご自身の体と心の方が大切です。
早期退職を会社に伝える時は伝え方に注意して、あなたが辞めようと思った理由を正直に伝えましょう。
ただし、退職を伝えても引き止められたり、そもそも伝えることが難しい、という方は退職代行を利用して退職処理を進めていきましょう。
入社すぐの退職でも相談できる退職代行
退職代行トリケシ → 入社してすぐ気まずくて伝えにくい、でも辞めたい人におすすめ
- 労働組合が運営しているから安心
- ご自身が会社側とやりとりする必要は一切なし
- 退職実績3500件以上の安心感
- 全額返金保証あり!
- 職場への連絡不要!
- 有給や退職金のサポートも可能
- めんどくさい手続きはぜんぶお任せ!
- 退職後の対応もサポート!
自分なりに周囲の人と連携をとりながら勤務を続けようと コミュニケーションを工夫して○○や××などをして対応してみましたが、どうしても 周囲と自分自身との間に考え方の大きな違いがあり、業務を進めるのが困難と判断しました。