本記事では、うつ病になり急遽会社を休まなくてはいけなくなった際の会社への連絡の仕方、及び休んだ後に復職するまでの流れや注意点について解説します。
こうした希望を持たれてる際に、重宝する退職理由と使い方の例文を含めて解説しますので、これから退職を検討している際に役立ててください。
本記事のまとめ
- 結論:電話が難しければメールやLINEで連絡する
- 休む理由は素直に伝えるか体調不良にして上司に連絡する
- うつになった原因が休んで解決できるなら復職へ
- 休んでも解決できない時は退職して環境を変える
- 退職を切りだしにくい時は労働組合による退職代行に相談する
うつ病で会社を休む際の連絡の手順
うつ病により会社を休む場合、
- 自分から会社と連絡が取れるパターン
- 自分では会社と連絡がとれないパターン
それぞれに分かれます。
症状が軽度で自分で連絡が取れる場合は電話、もしくはメールにて連絡を。
一方、症状が重く直接話ができない場合はメールや LINE 社内チャットなどを使って連絡を入れましょう。
なお、それすらも難しく自分で連絡が取れない状況であれば親や家族に代わってもらい会社に連絡を入れてください。(詳しくは後述する「1.うつで会社に連絡できないときは代理の方が連絡する」をご参考になさってください。)
うつ病による欠勤は必ず連絡を入れた方が良い理由
うつ病という致し方が無い理由であるにせよ会社には必ず休む連絡を入れてください。仮に連絡なしで無断欠勤になってしまうとトラブルの元になってしまいます。
従業員の無断欠勤は会社側目線で考えると、
- 従業員の安否
- 長期の無断欠勤による損害賠償
などの選択肢が出てきてしまいます。
本人と連絡がつかない時は安否確認として保証人への連絡や直接自宅に社員が訪問する等になります。また、無断欠勤が長期にわたると最悪の場合損害賠償請求の可能性も0ではありません。
いずれの場合においても必要以上に大事(おおごと)になりやすいので、欠勤した際は会社に一言連絡をしておきましょう。
もし当日に連絡が出来ないようでしたら後日でも構いませんので、必ず一言連絡だけは入れてください。
うつ病で当日欠勤する際の理由として
うつ病により当日欠勤することになった場合、下手にごまかすよりは素直に欠勤の理由を伝えてください。
仕事をしばらく休みたいと連絡する
「うつの診断書が出ており、しばらく休む必要がある」など会社に伝えれば問題ありません。素直に仕事をしばらく休みたい旨を連絡しましょう。
診断書が出ている状態で無理に職場復帰するとご自身はもちろん、現場に対しても影響が出てしまいます。無理に我慢するよりはしばらくご自身のために休養をとることを優先してください。
休む期間(目安)も併せて伝えよう
なお、休む際はどれぐらいの期間休むのか?の目安も合わせて伝えてください。
わからない場合は取り急ぎ本日から数日休ませていただき、 その感に医師に確認して改めて詳細な日程をフィードバックする旨を伝えましょう。
うつの確証がない場合
まだ医師の判断が出ていない場合や、ご自身でも「うつかどうか確証がない」といった状況であれば鬱とは別の理由を用意して伝えます。例えば、
- 体調不良
- 頭痛・発熱
- 腹痛・吐き気
- 生理痛
などで動きが取れず当日欠勤となった旨を伝えてください。
特にうつなど精神的な問題はうつになったことのない人には理解をしてもらいにくいので、例に挙げた体調不良等と伝えた方がスムーズに休みやすいです。
そして、休んでいる間に心療内科で診てもらい、うつ症状が確認できたら診断書を用意してもらった上で改めて上司に伝えましょう。
精神的な問題で休むときの休む理由や伝達方法ついてより詳しくは以下の記事もご参考になさってください。
うつ病で会社を休む連絡はメールやLINEなどでOK
電話で伝えるなら直接伝達しても構いませんが、精神的に直接話すのが厳しいときはメールやLINEでも構いません。
仕事を休む電話をかけて怒られるのが怖いなら無理しない
仕事を休む旨を電話するのは怖い怒られるのではないかと不安だ、 という精神状態であれば無理に電話するよりはメールや LINE、社内チャットなどを用いて対面せずに伝えた方が良いです。
うつのメールを送っておけば無断欠勤にはならない
取り急ぎメールで連絡さえしておけば無断欠勤扱いにはなりません。
うつ病であったとしても何も言わずに休んでしまうと無断欠勤扱いとなり、後日誤解やトラブルの元になりますので、一言だけでも伝えておいた方がご自身にとっても会社にとっても好ましいです。
連絡は就業時間前に直属の上司へ伝える
連絡時は上司に報告し、必要に応じて有給休暇や休職への切り替えも併せて相談しましょう。
そこまで済んだ上で余裕があれば一緒に働く同僚にも一言休む旨とお詫びの連絡を入れ、自分が休んでいる間のフォローもお願いしておきましょう。
休む際は可能な限り仕事の引き継ぎを行う方が良いですが、自分から次の指示出しをすることが難しい場合は無理をすることなくご自身の体調を優先してください。
【補足】うつ病でバイトを休む連絡も流れは同じ
「うつだから精神的にしんどい」などの精神的な理由でバイトを休みたいと思うこともあるかと思いますが、バイトの場合も原則としては正社員と同じ。欠勤する際はひとこと職場に連絡を入れておきましょう。
バイトを当日欠勤した際も必ず後日連絡を
どうしてもの時は無断欠勤してしまうことも0とは言えません。
ですが無断欠勤したままだと、
- どうしたのだろうか?
- バックレ?
- 今後のシフトはどうしようか?
など、バイト先としてもどうすれば良いか?がわからなくなり職場も混乱してしまいます。
無断欠勤してしまったことは今更変えられない事実、今考えるべきはその後の対応です。放置すればするほど大事になる可能性がありますのでなるべく早くに連絡をとりましょう。
事情を伝えれば相手側も理解してくれます、後日改めて連絡を入れてください。
伝える際の内容や注意点
1.うつで会社に連絡できないときは代理の方が連絡する
症状がひどく、どうしてもご自身で連絡ができない場合、代理の方に連絡してもらってください。
うつ病で会社を休む連絡は親や家族からでも可
会社を休む連絡は親や家族からでも問題ありません。また友人知人であっても成立はします。どうしてもご自身で伝えることが難しい際は代理連絡も選択肢として用意しておきましょう。
2.引き継ぎ項目を伝える(メモでもOK)
そしてご自身の無理のない範疇であればの話になりますが、しばらく休む間に仕事を巻き取ってもらうために直属の上司や同僚の方々に対して引継ぎの項目を伝えておきましょう。
どうしても引き継ぎを伝えるほどの余力もない場合は無理することなくご自身の体調を第一としてください。
3.傷病手当金の申請をする
うつでしばらくの間休職してしまう場合、その間の収入対策として傷病手当金があります。休んでる間の貴重な収入源大事な収入源となりますので、安心して休むためにも必ず申請を申し出てください。
以下の条件下であれば病気やケガで会社を休んだときは傷病手当金が受けられます。
- 業務外の事由による病気やケガの療養のための休業であること
- 仕事に就くことができないこと
- 連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったこと
- 休業した期間について給与の支払いがないこと
金額は概ね普段の給与の2/3の額となりますが支払い方法や時期などは会社や加入してる健康保険によって異なりますので休む前に事前に確認しておきましょう。
休みの電話を入れる際に聞くのが難しい場合、後日改めて障害手当金の申請の連絡を入れてください。
4.連絡先は統一してもらう
鬱でしばらくの間会社を休む際、会社から様々な連絡がかかってくる可能性がありますが、多くの方から連絡をいただくと負担が大きいため、ご自身に連絡をされる方を可能であれば統一してもらうように伝えておきましょう。
復職に向けてやるべきことはうつになった原因の理解
今後の再発を出来る限り防ぐためにもご自身がうつになった原因を理解する必要があります。
そのため、心療内科で医師に相談し、何が原因なのか?原因に対してどのような対策ができるのか?を確認しましょう。
復職したら原因が解決される場合
例えば、働き過ぎや繁忙期など一時的なものが原因である場合はしばらく休職をすることで問題が解消される可能性があります。よって、休む意味がありますし、しばらく休職したのちに徐々に復職に向けて活動していけば問題ありません。
また、勤務体制に何かしら問題がある場合は異動やリモートワーク、毎日出勤を辞めるなど、会社側と協議の上、勤務の仕方を調整していくこともできるでしょう。
人間関係やハラスメントなどの問題がある場合
一方で、復職しても原因が解決されない場合は話が異なります。
例えば直属の上司との相性が悪くハラスメントの被害を受けていたり、 周囲の同僚との人間関係がうまくいっていない場合や、職場の働き方が変わらない場合など。
こうした場合、仮に復職しても大本の問題が解決しないと、仮に復職したとしても問題が再発する可能性があります。
そのため、会社側に相談した上で状況が変わらない時は休んで復職するのではなく、今の職場を辞めて新しい職場に移る必要があります。
【大事】人間関係は退職に影響するもの
厚生労働省「令和3年雇用動向調査結果の概要」の「転職入職者が前職を辞めた理由」によると、前職を辞めた理由として「職場の人間関係が好ましくなかった」「仕事の内容に興味を持てなかった」「労働時間・休日等の労働条件が悪かった」という理由が一定の割合を示しています。
人間関係や労働環境が合わなければ辞めたくなるほどの強いストレスがかかるので、その場合は我慢するのではなく環境を変えるしか対策のしようがありません。
労働契約書と実際の職務の相違がある場合
入社時の労働契約書の内容と明らかに違う待遇を受けたことが原因でうつになった場合も同様に退職を前提に考えた方が良いです。
(労働条件の明示) 第十五条 使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない。 ② 前項の規定によつて明示された労働条件が事実と相違する場合においては、労働者は、即時に労働契約を解除することができる。 ③ 前項の場合、就業のために住居を変更した労働者が、契約解除の日から十四日以内に帰郷する場合においては、使用者は、必要な旅費を負担しなければならない。
労働基準法第15条
入社時、事前に聞いていた業務条件と実際の業務内容に相違がある場合は労働基準法第15条違反となります。つまり、会社側が違法行為を行っていることになります。
違法行為を行っている会社に居続けても症状が再発する可能性が高いので、入社時に渡された労働条件が書かれている労働契約書(雇用契約書)と現在の内容と相違がある場合は悩んで我慢するよりも労働基準法第15条違反を理由に退職して新しい環境に目を向けていきましょう。
辞める時は出来る限り退職後の生活や身の安全を踏また上で辞めたい、という方は以下の記事もご参考になさってください。
辞める際に電話かメールで退職を伝えたい時は以下の記事もご参考になさってください。
まとめ
うつ病になってしまった際は我慢せずに休む旨を伝えてください。仕事も大事ですがまたご自身の健康や安全の方が大事です。
直接話がしにくい状況下であればメールや LINE チャットなどを使って伝達すれば問題はありませんので、鬱になりしばらく職場復帰が難しい旨を伝えて時間をかけて復職に向けて動いていきましょう。
しかし、うつ病を理解してくれない会社や、仮に復職してもうつの原因が改善されない会社もあります。 また、退職を伝えるのが辛いくらい、うつ病がひどい状況の人もいるはずです。
そういうときは迷わず退職代行に相談してください。退職代行なら急ぎの無料相談だけでも問題ありませんし、またいざ退職を勧める時もご自身が退職のストレスを感じることなくスムーズに退職することができます。
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