仕事を辞める際の電話をかける時間帯は朝が良い理由、退職を成功させるための切り出し方、について解説しています。
仕事辞める電話は朝が良い理由
朝は断られにくい
朝の始業開始前に伝えると断られにくいです。なぜなら、夕方に連絡した場合は「いま忙しいから」「リスケして」などと言われて断られる可能性がありますが朝の始業前にはこうした断わりを入れられにくいためです。
そのため、より確実に伝えたい時は断られにくい朝に電話をしましょう。
なお、退職連絡は業務内容ではなくあくまで自己都合による伝達となります。
そのため、通常業務へ支障をきたさないためにも業務時間外に伝える方がマナーとしては好ましいです。朝の始業開始前を推奨しているのは業務時間外に該当するから、という理由も含まれています。
退職の電話をする時間帯は始業15~30分前
早朝などあまりに早すぎる時間帯は相手(退職を伝える上司)が出社していない可能性があります。そのため、退職の電話をする時間帯は始業15~30分前を目途にすると良いでしょう。
【補足】パートを辞める電話の場合、時間帯は職場による
パートの場合でも基本的な考え方は同じです。
ですが、業務の時間帯が勤務先ごとに異なるため、勤務先の業務時間外であり且つ始業前の時間帯(始業15~30分前)を目途に電話をかけると良いでしょう。
退職の挨拶を電話でしても良い
どうしてもの際は電話で退職
退職の挨拶はお世話になった人に対して直接の挨拶を行う方が印象が良く、一般的なマナーにも沿っています。ですが、どうしても会うのが難しい状況にある場合は電話で挨拶することもあります。
- 遠方で気軽に会いに行けない
- 体調不良で職場に行くことが困難
- 上司との関係性の問題で伝えるのが困難
など、どうしてもの時はあるものです。
なお、電話で退職を伝えることが法的な問題になることもありませんし、入社3日目という早期のタイミングで退職の電話をする方もいます。
電話での退職の切り出し方
退職の切り出し方で一番大事なことは退職の意思をはっきり伝えることです。
「辞めようか悩んでまして」など中途半端に伝えると説得され、話自体をうやむやにされる恐れがあります。
後になってトラブルが起きないよう、必ず退職の意思をはっきり伝えてください。
なお、電話で退職を伝える際は以下の例文を参考に伝えると良いでしょう。
【電話で伝える例】
○○課長、お疲れ様です。
○○課の○○(自分の名前)です。ただいまお時間よろしいでしょうか?
急なご連絡となり申し訳ございませんが、一身上の都合により退職させていただければと思ってます。
大変身勝手ではありますが、〇月〇日をもって退職させていただけませんでしょうか?
電話での連絡となり失礼なことは承知の上ですが、
体調がすぐれず、どうしても出社することが困難な状況です。
本来ならば直接お会いしてお伝えしなければならないところ
お電話でのお伝えとなり大変申し訳ございません。
お手数をお掛けしますが宜しくお願い申し上げます。
一般的には直接伝えることがマナーとされているため、電話になってしまった理由・電話になってしまい申し訳ない旨をそれぞれ添えて伝えてください。
なお、退職理由を伝えられるなら正直に伝えても構いませんが退職理由は法的には伝達の義務はありません。そのため、伝えられない時は「一身上の都合」として伝えましょう。
会社の愚痴や不満、人間関係、ハラスメント、上司の存在自体が辞める原因、等の場合は伝えにくいかと思います。その際は「一身上の都合」として伝えれば問題ありません。
電話で退職を伝えることについてより詳しくは以下の記事もご参考になさってください。
【補足】会って伝える場合、事前に電話で退職の相談をするアポをとること
もしも会って退職を伝えるなら、いきなり伝えるのではなく事前に退職挨拶のアポをとってください。
退職の挨拶はアポが取れた日に伝えましょう。そのため、事前の連絡では退職の話をにおわせることなく「相談があります」のみ伝えてください。
アポを取得する理由はアポなしで急に来られても相手も対応できないことがあるためです。場合によっては失礼に当たる可能性も出てきます。そのため、会って伝える際は必ず事前にアポをとってください。
【例文】
〇〇課長、お疲れ様です。
○○課の○○(自分の名前)です。お忙しいところ申し訳ございません。
本日ご相談させていただきたいことがあり、10分ほどお時間をいただけないでしょうか?
恐れ入りますが何卒宜しくお願い致します。
メールでアポをとる場合
【退職のアポイントメール文章例】
件名:ご相談のお願い【(自分の氏名)】
〇〇課長
お疲れ様です。○○部の△△(自分の氏名)です。
お忙しいところ申し訳ございません。
ご相談させていただきたいことがあるため、
〇月〇日の〇時から10分ほどお時間をいただけないでしょうか。
お忙しい中のお願いとなり大変恐縮ですが
ご検討いただけますと幸いです。
以上、何卒宜しくお願い致します。
○○部△△
相談のためのアポイントをメールでとることは問題ありません。上司が忙しく声をかけるのが難しい時はメールで伝えましょう。
ただし、アポイント用のメールでは退職をにおわす表現は避け、あくまで相談として伝えてください。
退職したいけど電話はしたくない・話したくない場合の辞め方
退職はしたい、でも社内での人間関係の問題や上司と話をすること自体が怖い、などの問題から自分から退職を切り出すことが出来ないケースがあります。
ですが、退職の意思を伝えない限りは退職自体が成立しません。
そこで、こうした悩みを持つ方は「別の手段」で退職の意思を伝えて辞めてしまいましょう。
1.内容証明かメールで退職の意思を伝える
第六百二十七条 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
民法第627条
民法第627条より退職を成立させるには退職の意思を伝える必要があります。
退職の意思は口頭や退職届で直接伝えることが一般的には該当します。ただし、直接のやり取りが難しい時は退職の意思を伝えたことを証明できるように内容証明郵便で退職届を会社に送るか、退職の意思をメールで送りましょう。
退職の意思を形に残しておけば証拠になります。証拠があればあとになって「退職の話を聞いてない」「退職の話を言った・言わない」などの問題を避けることができますので、仮に会社から何か言われたとしても証拠を元に法的に退職を通すことが出来ます。
2週間で退職が成立
なお、退職の意思を伝えてから2週間が経過しすると法的に退職が成立します。
雇用先によっては特殊な雇用契約書を結んでいる・特殊な就業規則になっている、などの可能性もありますが就業規則よりも法律が優先されますので、退職の意思を伝えれば必ず退職が成立します。
そのため、
- どうしても今の職場を辞めさせてもらえない
- でも、どうしても辞めたい
というご状況であれば法に則って退職届を提出、もしくはメールを送信して辞めてしまいましょう。
2.どうしてもの際は労働組合が運営する退職代行に相談する
- 退職を自分から切りだせない
- でも、どうしても辞めたい
という状況であれば労働組合が運営する退職代行サービスを利用して辞めてしまいましょう。
確実に退職が成立します。
退職代行はお手持ちのスマホから電話やLINE(メールでも可)で申込み相談が可能、希望があれば即日から代行業者が動き出してくれます。
代行業者が動き出した瞬間から職場に行くことも連絡する必要も無くなるので、早ければ相談した即日から会社に行かなくても良い状態になれます。(=実質的な即日退職)
具体的には
- 確実に辞めることができる
- 法律に則って退職処理するので法的なトラブルがない
- 自分で対応する必要が無いので退職にまつわるストレスが無い
などがあり、他にも未払いや有給消化も代わりに交渉してもらうことも可能です。
そのため、
- どうしても辞めたい
- でも、自分から退職を切り出すことが難しい
という状況であれば労働組合による退職代行サービスの活用をおすすめします。
退職の電話をかける時間帯を見逃さないで
退職の連絡は非常にデリケートな問題です。だからこそ、出来る限り成功率を上げるためにも、朝・始業前という時間帯を狙って電話をかけてください。
ご自身で退職処理が進められるならお電話で直接お伝えいただき、もし自分から切り出しにくい時は労働組合が運営する退職代行サービスを利用して退職処理を進めてくださいね。