退職代行したいけどお金がない!という方が退職代行に相談前に予め理解・注意しておくべきことを解説しています。
退職代行したいけどお金がない、という時の注意点
退職代行をしたいと考えるほど辞めたいと追い詰められている、でもお金がないという中で冷静に考えて欲しい点は3点。
1.バックレはしない方が良い
退職代行をしたいと考えるほど辞めたいと追い詰められているなら「バックレ」も選択肢に入るかもしれません。
ですが、バックレによる退職は法的にも就業規則的にも反した行為となるため、万が一勤務先から訴えられたら高い確率で負けてしまいます。
損害賠償、嫌がらせ、呼び戻しなどご自身のプライベートに悪影響が及ぶ可能性もあるため、ご自身の身の安全や今後の人生設計を考えるのならトラブルが起こらない合法的な辞め方に徹した方が良いです。
トラブルを起こさないですぐに辞める方法について詳しくは以下の記事もご参考になさってください。
2.違法性を確認する
勤務先が違法行為を行っている場合、それを理由にご自身の退職が成立するので気兼ねなく辞めることが出来ます。
違法に該当する行為は主に以下となります↓
- ハラスメント
- 在職強要
- 事前に聞いていた仕事内容と異なる
ハラスメントはご自身の身の安全が確保されていないので労働契約法5条違反、在職強要は労働基準法 第5条の「強制労働の禁止」に対する違反行為、事前に聞いていた仕事内容と異なる場合、労働基準法第十五条「労働条件の明示」に対する違反行為、となります。
違法行為に対して労働者が従う必要は無いので第六百二十八条「やむを得ない事由による雇用の解除」により雇用の解除(退職)が成立します。また、あまりにもひどい扱いを受けているのであれば損害賠償請求まで検討可能になります。
勤務先に違法行為がある場合、労働者側が我慢する必要はありません。
退職届を提出して即座に職場を離れて(退職)しまいましょう、正当性はご自身(労働者側)にあります。
より詳しくは以下の記事をご参考になさってください。
【補足】退職引き止めの正当性が無い例として
なお、退職に際して
- 人手不足
- 有給は使わせない
- 給与は出ない
などと会社から言われたとしても一種の脅しのようなものでしかなく全て違法であり引き止める正当性は無いので気にすることはありません。
脅された場合の対処の仕方について詳しくは以下の記事もご参考になさってください。
3.自分で退職する
第六百二十七条 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
民法第627条
民法第627条より最短で退職の2週間前から解約の申入れ(退職の申し入れ)しておけば退職が成立します。
雇用先によっては特殊な雇用契約書を結んでいる・特殊な就業規則になっている、などの可能性もありますが、就業規則よりも法律が優先されますので退職の意思を伝えれば必ず退職が成立します。
よって、退職代行に依頼したいけどお金がないという時は法に則って退職届を提出してご自身で辞めてしまいましょう。
電話がNGの場合、電話でも成立する
解約の申入れ(退職の申し入れ)は必ずしも直接会う必要はありません。解約の申入れをした証拠が残せれば成立しうるので電話で退職を伝える際は電話内容を録音しておくことで証拠となります。
また、電話での伝達後に内容証明郵便で退職届を会社に郵送すればより確実です。
なお、事情があってどうしても退職代行に相談したいという方は以下を続けてご覧になってください。
退職代行で後払いの会社もあるけれど推奨が出来ない理由
「後払い」で退職代行を行っている会社はあります。
本サイトでは推奨しないので具体的には明記しませんが興味がある方は「退職代行 後払い」などで検索すると良いかと思います。
なぜ後払いの退職代行を推奨しないか?と言うと、あくまで現時点でのお話ですが後払いを行っている退職代行会社で労働組合、もしくは弁護士が「直接」業務を行っている会社が存在しないからです。
退職が失敗する可能性が残る
退職代行業者は大きく3種類に分かれます
- 一般法人
- 労働組合
- 弁護士
一般法人(通常の株式会社)の場合、法律(「非弁行為」に該当)により会社との交渉が認められていません。よって、会社から拒否されるとそれ以上の交渉が出来ないので退職代行が失敗します。
弁護士監修でも実行するのは一般法人
一般法人の場合、「弁護士監修」という会社もありますがあくまで弁護士は「監修」するだけであり、『実務は一般法人』が行うことになるので監修の有無に関係無く拒否されたらそれ以上の対応が出来ないので失敗します。
今まで失敗したことはありません、は参考にならない
中には「今まで失敗したことはありません」と謳っていることもありますが、あくまでも「いままで」の話しです。
あなたが行う『これから』の話とは別。仮に失敗したら辞めることが出来ずに職場に戻ることになり、上司や周囲の同僚から「あの人は辞めたがっている人」という目で見られながら過ごすことになります。かなり苦しいです。
退職代行に依頼するなら労働組合か弁護士
退職を確実に成功させたいなら労働組合か弁護士による退職代行を利用しましょう。
労働組合や弁護士であれば交渉が可能なので退職代行が失敗することはありません。
料金的には労働組合がおすすめ
労働組合と弁護士、それぞれの退職代行の違いは大まかに言えば「金額」と「目的」です。
弁護士の方が費用は高い傾向にあります。ですが、弁護士は退職だけでなくそれ以上のトラブル(訴訟など)まで念頭に入れているときは心強いサポートになります。
一方、退職するだけが目的であれば労働組合で十分です。
お金の負担を少しでも減らして退職代行を検討したいのであれば労働組合が運営する退職代行サービスに相談して辞めてしまいましょう。
即日から会社に行かなくても良い状態になれる
退職代行はお手持ちのスマホからLINEで申込み相談が可能。希望があれば即日から代行業者が動き出してくれます。
代行業者が動き出した瞬間から職場に行くことも連絡する必要も無くなるので、早ければ相談した即日から会社に行かなくても良くなります。
具体的な利用メリットとしては
- 確実に退職が成立する
- 希望があれば即日から会社に行かなくても良い状態になれる
- ご自身から退職を切り出す必要が無い
- 法律に則って交渉するので法的なトラブルなく確実に退職できる
など、あなたが代行サービスに支払う代金以上の利用メリットがあります。
その為、もしあなたが
- 辞めたいけど自分から言い出せない
- 職場の人と顔を合わせずに辞めたい
- でも、どうしても辞めたい
等の場合は迷わず労働組合が運営する退職代行サービスを利用することをおすすめします。
まとめ
退職代行をしたいけどお金がない、と悩んでいるときは精神的にも疲弊してしまっている状況かもしれません。
ですがバックレだけは避けてください。
その上で一旦深呼吸をして本記事でお伝えした退職条件・注意点を元にご自身で退職するか労働組合が運営する退職代行サービスに相談するか?を検討してみてください。