退職を伝える時は直接会って伝えることが一般的ですが、それができない場合にどう伝えるか?また、試用期間中の立場ではどう伝えるのが適切なのか?電話で退職を伝える際の言い方や注意点をご紹介します。
試用期間に電話で退職を伝えることは可能
試用期間中とはいえ労働契約が交わされていることには代わりありませんので退職の扱いは通常の労働者と同じとなります。その為、試用期間中の退職は可能です。
また、試用期間だからと言って特殊な退職方法になるわけでもありません。直接伝える、もしくは電話・メール・LINE・SMSなどで伝える、等が退職の伝達方法となります。
退職の電話をする際の言い方【例文】
文章としては以上で一連の伝え方になるのですが、意味合いとして(A)~(D)に区分けしました。
- (A)導入部分、切り出し方
- (B)退職の意思を伝える
- (C)電話に対するお詫びを伝える
- (D)退職理由を最期に伝える
このように区分けされており、言い回しが多少異なったとしても(A)~(D)の要素が含まれていれば退職の伝達方法として間違っていませんので、(A)~(D)の要素を含めた上でご自身の状況や言い回しを加味して伝えていましょう。
退職を伝える際の注意点
勤務時間外に伝える
退職は正規の業務とは別の扱いになるので業務時間外に伝えるのがマナーになります。始業開始の15分前ほどを目途に直属の上司に連絡を取って伝えてください。
一般的なマナーではないという前提を持つ
一般論としては直接会って伝えることがマナーですので電話で伝える際はマナー違反と捉えられることも少なくありません。ただし、体調不良や精神的な問題などでどうしても直接会って伝えることが難しいという事情がある場合は電話やメールで伝えることになります。
事情があるとはいえ、一般的なマナーとは違う以上、普段よりも一層気を配って伝えるように心がけてください。
電話では退職の意思をはっきり伝える
退職の意思を伝える際ははっきりと退職の意思を伝えてください。「入社3日目で退職の電話をかける記事」でも伝えたよう曖昧な伝え方をすると引き止められるだけです。
「辞めようと思ってまして」ではなく「辞めることを決意しました」と、退職を前提とした伝え方に徹しましょう。
退職理由は一身上の都合で良い
原則として法的には退職理由を用意する必要はありません。そのため、言わなくとも退職はできますし、言う場合は必ずしも本音で退職理由を伝える必要もありません。極論ですが退職理由が嘘であっても問題はありません。
どうしても退職理由を伝える必要がある場合は「一身上の都合」でも構いません。(もちろん後送する退職届にも「一身上の都合で」と書きます。)
下手に退職理由を伝えると、逆に会社側に引き止めの口実を与えてしまうこともあるので、迷った時は一身上の都合で構いません。
電話を切ったら退職届を郵送
電話で伝え終わったら退職届も郵送しましょう。なお、送るのは「退職願」ではなく「退職届」です。
退職届は辞める意思の証明になり、口頭で言った・言わないのトラブルを起こさないためのリスクヘッジにもなります。
まとめ
電話で退職を伝える際は「退職の意思を明確に」「マナー違反であることを前提に丁寧な口調で」を意識して退職を伝えましょう。
試用期間中という気まずさはあるかと思いますが、我慢し続けても意味はありませんので、どうしてもの際は早々に退職へ切り替えて次のキャリアに目を向けていきましょう。
(A)
お忙しいところ恐れ入ります。
お伝えしたいことがあり、電話をさせていただきました。
(B)
現在、試用期間中ではありますが、一身上の都合で退職させていただきたいと考えております。
研修では大変お世話になったにも関わらずこのようなことになり申し訳ございません。
(C)
また、本来であれば出社してお伝えすべきところ、お電話という形になってしまいましたこと、大変申し訳なく思っております。
(D)
本来であれば直接お話しなければならないことですが、体調が悪くどうしても出社が難しいため、お電話という形になってしまいました。