自分の体験談も含めて「仕事辞めたら人生楽しすぎ!」と言える理由、安全に退職するための用意や手順、辞めた後のキャリアの作り方、について本記事で解説します。
仕事を辞めたら人生楽しすぎなワケ
日本では仕事を辞める=ネガティブに捉えられやすい文化がありますが、それは対して当てになりません。
仕事を辞めたからこそ人生が充実するケースは沢山あります。
仕事を辞めたからといって人生が終わりではない
仕事を辞めることはただの労働者の権利でしかありません。
第六百二十七条 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
民法第627条
民法第627条により退職は労働者の権利として定められているため、退職はただの選択肢でしかありません。
二人に一人は辞める時代
厚生労働省「-2019 年(令和元年)雇用動向調査結果の概況-」より、令和元年1年間の入職者数は 8,435.4 千人、離職者数は 7,858.4 千人。
その内、一般労働者は、入職者数 4,348.2 千人、離職者数 4,171.2 千人とされていますので労働人口のほぼ半分が退職を経験していることになります。
つまり、現代において辞めることは普通のことであり、キャリア形成上の選択肢の1つでしかありません。
【体験談】仕事を辞めて人生変わった!と感じる方は多い
仕事を辞めて良かったエピソード
逆境を逆手にとってメンタル強化に利用するとかしたたかに生きていく術も身についたし、格安で受けられる研修など、将来的に使えそうなノウハウも集めてしまって、ここで得るものはほぼないな、と思ったとき。
仕事、辞めて良かったなあっていう方エピソード教えてください! – Yahoo!知恵袋
新しい業種に移って実績が積めたし、キャリアでやっていく自信がついた。
こちらが挨拶しても澄まし顔で頷くだけのお局や挨拶すら返してこない大嫌いな上司に、もう挨拶したり笑顔で話さなくて済むことです。
仕事、辞めて良かったなあっていう方エピソード教えてください! – Yahoo!知恵袋
元の職場がブラック過ぎて解放された、やりたいことが出来なかった、などに該当する方であれば退職することで「人生変わった!」と感じることが多いです。
ブラック企業をすぐ退職する流れについて詳しくは以下の記事もご参考になさってください。
【参考】仕事を辞めた人のブログ
「仕事 辞めた ブログ」で検索すればいくらでも体験談が出てきますので、「辞めたい、でもどうしよう、、、」と仕事を辞めることに不安を感じている時は他の方の辞めた体験を参考にしてみてください。
仕事を辞めたすぎると感じる人は多い
今の会社・仕事に対して辞めたいと感じる人は少なくありません。
退職理由のデータ
厚生労働省「令和3年雇用動向調査結果の概要」によると、前職を辞めた理由として
- 職場の人間関係が好ましくなかった
- 仕事の内容に興味をもてなかった
が男女問わずに一定の割合を占めており、上司を始めとした職場での人間関係や仕事内容のミスマッチが理由で辞めようとする人が一定数いることが分かっています。
加えて、PRTIMESの「【入社後すぐに転職した理由ランキング】経験者383人アンケート調査」でも会社を辞めた理由に
- 人間関係への不満
- 求人内容との相違
- 仕事内容への不満
- 社風に馴染めない
- 労働環境への不満
- 職場環境が悪い
など、人間関係や労働環境に対する理由が挙げられていることが分かっています。
仕事が合わないことで辞める際の注意点について詳しくは以下の記事もご参考になさってください。
仕事を辞めた方が良い場合【見分け方】
- 体に異常が出てきた(吐き気・頭痛・会社に行けない、など)
- うつや適応障害の診断書が用意された
- ハラスメントの被害にあっている
- 給与の支払が遅れ出した
こうしたトラブルが起こり始めたら仕事を辞めた方がよりサインです。
仮に我慢したとしても、遠くない未来に辞めることになります。わざわざ時間を使ってご自身の体を壊してしまうだけですので、辞め時のサインが見つかれば退職や転職を検討した方が良いでしょう。
仕事の辞め時、見極め方についてより詳しくは以下の記事もご参考になさってください。
仕事を辞めるのは30代、40代、50代でも良い理由
僕は20代で仕事を辞める経験をしてきましたが、「仕事を辞めたからといって人生が終わりではない」でもお伝えしたように二人に一人が退職経験がある時代ですので、30代、40代、50代で退職をしても良いです。
そもそも人口が減少し、労働力が減っているわけですから労働力を求める会社は沢山有ります。
「どうしてもその会社じゃないとダメ」というこだわりがあるなら別ですが、そうで無ければ転職してご自身にとって働きやすい環境に身を置いた方が人生の満足度も上がります。
すぐにでも今の仕事を辞めたい時は以下の記事も併せてご参考になさってください
仕事を辞めたらどうしよう?と不安が先行する方への対処法
辞めたいけど辞めることに対して不安を感じ、躊躇してしまう方にこそ知って欲しいです。
辞めることでのメリット・デメリットを理解する
メリット
- 自分の時間が確保できる
- 不快・ストレスを感じる職場から離れることが出来る
- 転職や独立などによりホントにやりたいことができるようになる
- 不当な賃金の職場を辞めて正当評価してくれる職場に移れるので年収と職場環境が改善する
デメリット
- 一時的に無職になるので給与が止まる
- 保険料の支払いが自分での対応になる(手間が増える)
などが挙げられます。
厚生労働省「令和3年雇用動向調査結果の概要」より、不快な環境にいる人は辞める傾向にあることが分かっています。そのため、仮に我慢して勤務し続けても遠からず辞めることになる可能性が高いです。
以上のことから、デメリット要因をあらかじめ対策しておくことで無事に辞める手はずを整えていきましょう。
具体的には
- 当面の生活費の確保
- 退職後に増える事務手続きの範囲
などを押さえておけば辞めた後も過度に慌てる必要は無くなります。
デメリットへの対策さえ用意できてしまえば、退職ってメリットを感じることの方が多いですよ。(体験談)
仕事を辞めたあとの生活を安全に確保する方法
退職後の生活費問題は「現在の貯金額の確認」「失業手当の申請」「失業手当以外の補助金の申請」を確認・対応することで一定期間、お金に心配することなく生活の安全を確保することが可能です。
貯金額の確認
辞める前に貯金額を確認しておけば、いつまで切り崩して生活が確保できるのか?がわかります。期限がわかっていると気持ちが過度に焦ったり不安になることを押さえることが出来ます。
発生する支出の項目は家賃・水道・光熱費・食費(自炊・外食それぞれ必要分計算)、スマホ代金、などと考えておけばよいでしょう。以上を踏まえた上で貯金額と相談します。
失業手当の申請
雇用保険の加入期間が1年以上(会社都合の場合は6カ月)であれば失業保険の受給が可能です。
失業手当は自己都合退職として考えるなら申請してから2ヶ月以降になるため、最低でも2,3ヶ月をしのぐことができる貯金が必要となります。
なお、失業手当は失業後、勝手に手当が支給されるわけでは無く受け取るには申請が必要になります。そのため、退職後はすぐに最寄りのハローワークに行って手続きをしておきましょう。
給付金を申請する
失業中の方の支援を目的とした「給付金(社会保険給付金サポート)」という国の制度があります。
失業手当は通常3ヶ月しか受け取ることが出来ませんが、給付金なら最大28ヶ月に渡って給付してもらえる可能性があります。
以下の条件に該当する方は給付金対象となるので申請してしまいましょう。
【条件】
- 社会保険に1年以上加入している
- 退職日が本日から『14日以上、90日未満』
- 年齢が20歳~54歳
- 現時点で次の転職先が決まっていない
一般的には給付金制度はまだ知られていないことが多いので不明な点もあるかもしれませんが、少しでも該当しそうと思えたら「自分が該当するのか?」と一度問合せてみてください。それが一番確実です。(すでに退職してしまっている人でも対象になります。)
退職後の生活費に対する不安を少しでも無くすためにも退職時は必ず申請しておいてください。
なお、給付金はあくまで給付であり返済の義務はないので給付対象であればかならず申請しておきましょう。
仕事を辞めたら手続きなどは何をする必要がある?
仕事を辞めたら「離職票」と「源泉徴収票」を元勤務先から受け取り、且つ個人の動きとしては「健康保険」と「年金」の切り替え手続き必要になります。
なお、健康保険と年金の変更手続きは退職日の翌日から14日以内に済ませてください。
A.年金切り替え手続き
退職すると給与からの天引きが無くなるので自分で国民年金保険料を納めるか、配偶者の扶養に入るなどの手続きが必要になります。
国民年金への切り替え手続きは市区町村役場で受け付けており、会社を退職してから14日以内に国民年金への切り替える必要があります。
B.健康保険の切り替え手続き
退職後は「国民健康保険に新たに加入する」「任意でこのまま社会保険の健康保険に加入する」「配偶者の扶養に入る」いずれかを選ぶことになります。
基本的には国民健康保険に加入することが多いかと思いますが、こちらも市区町村役場や社会保険事務所にて社会保険が失効してから14日以内に届け出を行う必要があります。
C.離職票を元に失業保険の申請手続き
雇用保険の加入期間が1年以上(会社都合の場合は6カ月)であれば失業保険の受給が可能です。受け取るには申請が必要なので、ハローワークに行って手続きをしてください。
D.税金の手続き
会社を辞めてから年内に再就職できた場合、税金の計算は新しい会社で行ってくれます。ですが、年内に再就職できなかった場合、自分で確定申告を行わなければ所得税の還付を受けることができません。
退職後の安全も踏まえた辞め方について詳しくは以下の記事もご参考になさってください。
【補足】仕事を辞めた結果、個人的に心に染みたこと
個人的な意見ですが、会社を辞めた時に会社の恩恵に関して感じたことは以下になります。
- 税金の支払い
- 福利厚生の利用
- 定期券の費用などの諸経費が会社負担
辞めるとこうしたものがすべて自己負担になるので地味に大きな金額になりますので、「会社の恩恵をうけていたなぁ」と感じることが多かったです。
ですが、言い換えるとそれ以外は特にありませんでした。
あくまで個人的な感想です。
以上、退職後の生活の安全まで設計できましたら、最期は「辞め方」や「辞めた後のキャリアの検討」についても合わせて対処していきましょう。
仕事をやめた時に検討したい制度
転職エージェントへの登録
個人的には転職サイトや転職エージェント活用の1番良い点は「選択肢の確認ができる」ことだと思ってます。
もちろん就職することがゴールではあるのですが、選択肢の確認はそれ以上に大きいです。
選択肢を確認できることで『実際にこの世には求人している会社がたくさんいるんだよ』と理解できるようになります。「選択肢の確認」ができないと自分で仕事を探す範囲でしか判断ができません。
あなたが転職屋さんのように仕事を探すプロなら別ですが、そうでなければ仕事探しには限界があります。
自分で見つけることしかできない範疇での求人しか得ることができず『これだけしか求人は無いのか』『自分のやり退職種・希望する現場環境が無い』『仕事ってこの世界にほぼ無いじゃん、どうしよう、、、』になります。
つまり、かなり「不安」な状態になります。
ですが、転職サイトや転職エージェントに登録しておくことで登録した連絡先に定期的に求人紹介連絡が届きます。
この連絡を見るだけで「世の中には求人を求めている会社がたくさんあるんだ!」とわかるので、それだけで「転職先が0なんてことは無い!(極端な言い方ですが)どこかしらには転職できるぞ!」という気持ちになります。
これがあるだけでかなり安心感が増します。
めっちゃ影響がデカい行為だと思ってください。
転職先探しが一番ではありますが、「選択肢の確認ができる」という裏目的を享受するためにもまだの方は登録しておきましょう。
登録先は大小さまざまありますが、取り急ぎはキャリアスタート(第二新卒年代に特化したエージェント)に登録しておけば間違いはありません。
第二新卒の場合
以上を登録した上で、必要に応じて細かな他のサービスに登録するのがバランスの良い活用法となります。(体験談として)
基本的にはエージェントに相談する方が次の転職先探しとしては良いですね。エージェントに探してもらう&自分好みの案件が転職サイトの情報に載っていたらエージェントに相談して「こんな求人案件が有るみたいなんですけどエージェントさんからアプローチできます?」という相談の仕方を進めると良いです。
労働組合が運営する退職代行サービスの利用
- 自分から退職を切り出すのは難しい
- 辞めたいのに辞めさせてくれない
- でも、どうしても辞めたい
という状況であれば労働組合が運営する退職代行サービスに相談して辞めてしまいましょう。
確実に退職が成立します。
退職代行はお手持ちのスマホからLINEで申込み相談が可能。希望があれば即日から代行業者が動き出してくれます。
代行業者が動き出した瞬間から職場に行くことも連絡する必要も無くなるので、早ければ相談した即日から会社に行かなくても良い状態になれます。
具体的には、
- 確実に退職が成立する
- 法律に則って退職処理するので法的なトラブルがない
- 自分で対応する必要が無いので退職にまつわるストレスが無い
など、あなたが代行サービスに支払う代金以上の利用メリットがあります。
そのため、もしあなたが
- 辞めたいけど言い出せない
- 上司と顔を合わせずに辞めたい
- すぐにでも職場を離れたい
等の場合は迷わず労働組合が運営する退職代行サービスを利用して辞めてしまいましょう。
キャリアコーチに相談する
- 次の会社では失敗したくないけど自分にあった会社選びが難しい
- そもそも会社勤務というキャリア作り自体が自分に合わないのでは?
という場合はキャリアコーチに相談して本当の意味で自分だけのキャリアを検討・設計してしまいましょう。
なぜなら、キャリアコーチは学校や親では教えてくれなかった転職だけじゃない選択肢を含めた個人のキャリア設計を相談することができるからです。
職業の選択肢が増えた現代においては職業の選択肢が無数に存在します。
- 転職
- フリーランス
- 動画編集
- ライター
- 独立
こうした選択肢の中から、「本当に自分のパフォーマンスが発揮できる選択肢は何か?」を専門のキャリアコーチがアドバイスしてくれます。
そのため、
- 無職のままは嫌だけど次に何をすれば良いのかわからない
- 自分が本当に本領発揮できる場所で活躍したい
等の場合は迷わずキャリアコーチへの相談を利用することをおすすめします。
まとめ
退職に不安を覚えるのは「そういった教育を受けてきた」もしくは「退職後の対処の仕方を学ぶ機会が無かった」これが原因です。
つまり、知らないから怖い(不安に感じる)というだけの話です。
本文でもお伝えしているように退職は労働者の権利でありただの選択肢でしかありませんし、退職後の生活を支援する制度やサービスも存在します。つまり、退職に対して過度に不安になる必要はありません。
「仕事を辞めたら終わり」というのは現代においては間違った考え方であり、退職後の選択肢は無数にあります。
ノリで辞めることは推奨しませんが、「どうしても今の環境が難しい」という状況で悩んだ上での事であればご自身の身を守るためにも、退職という選択肢も用意してみてくださいね。