メールで退職相談のアポをとる際の流れや注意点をメールの例文付きで解説します。
初めての退職でも悩むことはありません。トラブルのないスムーズな退職のやり取りを試してみてください。
退職の切り出し方としてメールでアポイントをとる流れ
メールで退職に向けたアポを取る際の大枠の流れは以下になります。
- メールを送る
- 話の段取りを整える(理由)
- 話す(理由、辞める意思)
こちらを念頭に置いた上で、どのように振舞うか?を検討すれば大きな問題はありません。
退職相談のアポをメールで行うのは問題無い
退職相談のアポをとるためにメールを利用するのはマナー違反では無く問題の無い行為です。
退職する旨を伝える場合はメールだけだと問題が起こりやすいですが、その前段階であるアポ取得時であれば一般的な社会人マナーから逸脱していませんのでご安心ください。
【補足】
転職の専門家みたいな人に限って何事も「直接」にこだわった意見を持つ方もいたりしますが気にしないで良いです。
特に退職の相談は緊張しやすいものですから直接アポを取得するよりもメールの方がやりやすいと感じる人も多いものです。
繰り返しますがアポならメールで大丈夫です。
退職を伝えるためのアポをメールで送る際の例文
【例文】※当日アポの場合
【件名】
ご相談
【本文】
○○部長
お疲れ様です。
(自分の名前)です。
お忙しいところ申し訳ございません。
本日お話させていただきたいことがあり、10分ほどお時間をいただけないでしょうか。
何卒宜しくお願い致します。
(署名)
【例文】※後日アポの場合
【件名】
ご相談
【本文】
○○部長
お疲れ様です。
(自分の名前)です。
ご相談させていただきたいことがありまして、
○月〇日の〇時以降に10分ほどお時間をいただけないでしょうか。
また、上記日程が難しい際は別日でも構いませんので
ご都合のつく日時を教えていただけましたら幸いです。
お忙しいところ申し訳ございませんが何卒宜しくお願い致します。
(署名)
アポを入れたいタイミングによって使い分けてください。
なお、アポをとるためのメールの段階では「退職する」という言葉は使わず、あくまで『相談がある』に徹してください。
退職願を察したメールが届いたときの返信方法
基本的には上記文章の後に日程が決まりますが、中には察してくる上司もおり、理由を求められる返信が届くこともあります。
この場合であれば無理に嘘をつく必要は無いので正直に退職の相談であることを伝えてください。
【例文】※返答例
【本文】
○○部長
お疲れ様です。
(自分の名前)です。
この度は急なメールにも関わらず
ご返信いただき誠にありがとうございます。
誠に勝手ながら退職の意思が固まりまして
そのご報告と今後のお手続きに関して
ご相談させていただきたくメールを送らせていただきました。
詳しい退職理由などは直接お伝えしたいと思っております。
つきましては退職の手続きについて
ご相談させていただきたいと考えておりますので
一度お時間をいただけますと幸いです。
メールでのご報告となり大変申し訳ございません。
お忙しいところお手数おかけしますが
何卒宜しくお願い致します。
(署名)
【注意点】退職を相談する際の振舞い方
退職を相談する際、できるだけトラブルが無いようにするための振舞い方として以下に注意してください。
- 退職を切り出す目安・タイミングは辞める1~2ヶ月前
- 直属の上司にメールする
- 勤務終了後に送信する
- 退職日の断言はしない
- 転職先は言わない
- 退職理由に社内の不満を持ち込まない
- 最終的には直接会って伝える
- 退職届の用意は退職が確定してからでOK
特に伝え方に配慮すると良いです。
例えばメールのやり取りで退職日まで断言してしまうと会社の都合を考慮しない自分勝手な印象を持たれます。
よって退職日を伝える際は繁忙期は避けつつ、「○月○日辺りを検討しています」などと会社側にも配慮した伝え方にしてください。
また、仮に社内に不満があったとしても伝えない方が良いでしょう。伝える場合は個人的な事情に留めてください。
退職相談時での印象が悪くなると退職するまでの期間でお互いの関係がぎくしゃくして退職処理にも影響が出る可能性があります。できるだけトラブルが起こらないように進めた方が良いです。
引き止め対応があることも予め予想しておく
基本的には1度は引き止められると考えておくべきです。
よって、本当に辞めたいと考えているなら引き止められたとしても断固として断わってください。
『自分の気持ちは固まっております。せっかくのお話ですが申し訳ございません。』
などと伝えて「退職が決定事項である」と前面に出しながら対応しましょう。
どうしても引き止めを避けたい、という時の辞め方について詳しくは以下の記事もご参考になさってください。
【参考】退職後の流れ
- アポをとる
- 退職の旨を伝える
- 退職が承認される
- 退職日の相談・決定
- 引き継ぎ
- 返却物と私的グッズの引き取り/書類の確認
- 退職当日を迎える
退職承認後は最終的な退職日をいつにするのか?それに合わせて引き継ぎをどうするのか?を詰めていきます。
なお退職後は退職に伴う書類各種を会社から届きます。原則として会社から退職後に送られて来るものですが、念のため何が送られてくるのか?も相談しておきましょう。
退職後の失業手当の申請や次の転職先などで必要になります。
以上、メールで退職相談のアポをとる際の流れや注意点となりますが中にはブラック企業も存在します。
- 相談しても認めてくれ無さそうで不安
- 相談したのに辞めさせてくれない
- 自分から切り出すのが怖くてできない
- でも、どうしても辞めたい
という方は続けてお伝えする辞め方を参考に退職処理を進めてください。
辞めさせてくれないトラブルにあった時の対処法
職場環境的に「辞めさせてくれない」と心配される方に先にお伝えしたいのは『退職は必ずできる』という事実です。
退職は労働者の権利
第六百二十七条 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
民法第627条
退職は民法第627条で定められた労働者の権利。また、会社は労働者の権利を拒否することが出来ません。
最短で退職の2週間前から解約の申入れ(退職の申し入れ)をしておけば退職が成立します。
雇用先によっては特殊な雇用契約書を結んでいる・特殊な就業規則になっている、などの可能性もありますが就業規則よりも法律が優先されますので退職の意思を伝えれば必ず退職が成立します。
よって、「辞められないのでは?」と言うことはありえませんのでご安心ください。
在職強要は違法
(強制労働の禁止)
労働基準法 第5条
第五条 使用者は、暴行、脅迫、監禁その他精神又は身体の自由を不当に拘束する手段によつて、労働者の意思に反して労働を強制してはならない。
労働基準法 第5条より「労働者の意思に反して労働を強制してはならない。」とあるため在職強要(無理に辞めさせないように促がしてくる行為)は違法行為になります。
よって、会社からの要請に応じる義務は一切ありません。
在職強要についてより詳しくは以下の記事もご参考になさってください。
人手不足は会社の責任
人手不足は会社の人事の問題になり、労働者側に責任はありません。
「人手不足だから辞められないよ~、」などと言われたとしても応じる必要は一切ありません。
人手不足についてより詳しくは以下の記事もご参考になさってください。
脅し・ハラスメントは違法
- 辞めさせてくれないよう脅しをかけてくる
- ハラスメントで辞めさせ無いように圧力をかけてくる
などは在職強要だけでなくハラスメント防止法(正式名称:改正労働施策総合推進法)違反となり法律違反となります。
また、労働契約法5条より会社側は労働者の身の安全を確保することが義務付けられています。
第五条 使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。
労働契約法 | e-Gov法令検索
ハラスメントは労働者側の心身に悪影響を及ぼす行為なので「身の安全が確保されていなければ出勤することはできない」と伝え、そのまま退職することも可能です。
いずれにせよ違法行為を行っている会社に対しては勤務拒否が可能ですので辞めることが可能です。
どうしてもの時は退職代行に相談する
- 退職希望を出したのに認めてもらえない
- 気まずくて自分から切り出せない
- でも、どうしても辞めたい
という時は労働組合が運営する退職代行サービスに相談して辞めてしまいましょう。
とても辞められるとは思えなかったけど、、、
など、いざ自分で退職しようと検討してもシビアな職場環境が自分の退職を許してくれないことに半ばあきらめてしまうこともありますが、労働組合による退職代行を利用すれば確実に辞めることが出来ます。
それまで辞められないと悩んでいたのが嘘のように簡単に退職が成立します。
耐えがたい職場からすぐ離れることが出来ます
労働組合による退職代行の特徴は2つ。
- 確実に退職できる
- 最短で相談したその日に即日退職と同じ状況になれる
ということ。
退職代行はお手持ちのスマホからLINEで申込み相談が可能。希望があれば即日から代行業者が動き出してくれます。
代行業者が動き出した瞬間から職場に行くことも連絡する必要も無くなるので、早ければ相談した即日から会社に行かなくても良くなり、実質即日退職と同じ状況を作ることが出来ます。
その他、退職代行の特徴・メリットとして
- 自分で切り出す必要が無い
- 相手の顔を見ることなく退職できる
- 法律に則って交渉するので法的なトラブルが起きない
など、なかなか辞められない、でもどうしても辞めたい!と苦しんでいるときの解決方法として確実な選択肢になります。
その為、もしあなたが
- 辞めたいけど自分から言い出せない
- 職場の人と顔を合わせずに辞めたい
- でも、どうしても辞めたい
等の場合は迷わず労働組合が運営する退職代行サービスを利用することをおすすめします。
まとめ
メールで問題はありません。
退職を決心された際は退職相談のアポをとり、相談の上で退職処理を進めていきましょう。
もしその際に辞めさせてくれないトラブルが発生したら退職代行に相談して辞めてしまいましょう。