退職までの間、やる気が起きない時はどうすべきか?注意点や振舞い方について解説します。
退職までの期間でやる気が起きない時に乗り切る際に注意すべきこと
【前提】退職前にやる気が出ないことは仕方がないと割り切る
退職が決まるということは、今の職場での活動が終了する=今の職場での目標が無くなることに該当します。
仕事に限らず目標が無ければモチベーションの維持が難しい、退職日までもたない、と感じるのは当然のこと。そのため「どうしようもない」と割り切った方が良いです。
退職前までのモチベーションの保ち方で苦労する人は少なくない
退職まで1ヶ月だとやる気が出ない人も
退職前にサボりや業務レベルを下げた行動はしない
やる気が起こらないといっても残りの業務はサボらず手を抜かずに対応しましょう。手を抜いて対応すると仕事のレベルが落ちます。
退職後に転職が控えている場合、現職での経験や強みを買ってもらって転職が決まっているわけですから、現職での業務レベルが下がると転職先で苦労することになります。
転職先は言わない
転職先が今の会社と関係している場合、トラブルが起きる可能性があります。
また、関与していなくとも辞める方に対して元々不快な気持ちを持っている方がいた場合、転職先にネガティブな評判を出されたり、何かしらのモノを郵送して嫌がらせされる可能性もあります。
以上のことから辞める際に転職先は開示しない方が良いです。
退職時に転職先を伝えない方が良い理由について詳しくは以下の記事もご参考になさってください。
退職までしんどいとしても顔や態度に出さない/周りを卑下しない
どうしようもないと割り切った=テキトーな対応をして良いわけではありません。自分のやる気が上がらないことには割り切りますが、それを周囲に対して顔や態度に出したり、周囲を卑下した失礼な発言をしないようにだけは注意してください。
あなたは辞めるとしても、他の人は残って勤務し続けるわけです。
周囲の人に不快な気持をさせないように気を付ける、これはマナーです。
引き継ぎ・挨拶を行う
会社と決めた退職日までの中で有給消化などの期間を調整し、退職日までに間に合うよう引き継ぎを行いましょう。もし間に合わない場合は後任の方にために引き継ぎ資料(引き継ぎマニュアル)を用意しておきましょう。
なお、引き継ぎ資料には以下を記載してください。
- 業務の社内での位置付け
- 業務の流れ(フローチャートなど)
- 業務に関わる社内外の関係者
- 過去に起こったトラブルやその対処法のノウハウ
- 顧客情報など必要なデータ
見ていただくとわかるように、業務や作業の繋がり・業務・作業に関わる関係者をそれぞれ明確化しておく資料になります。また、引き継ぎ資料は自分だけしかわからない言葉でまとめることなく、誰が見ても理解できる言葉でまとめてください。
退職前にやっておくべきこと
クレジットカードを作っておく
クレジットカードは無職になると審査の問題で発行が難しくなります。その為、クレジットカードが無い方は退職前に発行しておくと良いでしょう。
次が決まっていない場合は給付金を申請する
退職後、転職先が決まっていないなら当面の生活費の事前に確保する必要があります。
失業後の生活費のアテとして失業手当がありますが、失業手当は通常3ヶ月しか受け取ることが出来ません。
そこで失業手当とは別に失業中の方の支援を目的とした「給付金(社会保険給付金サポート)」という国の制度があるので申請しておきましょう。給付金なら最大28ヶ月に渡って給付してもらえる可能性があります。
以下の条件に該当する方は給付金対象となるので申請してしまいましょう。
【条件】
- 社会保険に1年以上加入している
- 退職日が本日から『14日以上、90日未満』
- 年齢が20歳~54歳
- 現時点で次の転職先が決まっていない
一般的には給付金制度はまだ知られていないことが多いので不明な点もあるかもしれませんが、少しでも該当しそうと思えたら「自分が該当するのか?」と一度問合せてみてください。それが一番確実です。(すでに退職してしまっている人でも対象になります。)
退職後の生活費に対する不安を少しでも無くすためにも退職時は必ず申請しておくことをおすすめします。
転職が決まってない場合はエージェント登録
転職を考えているがまだ転職先が決まっていない場合はスムーズに転職活動ができるよう転職エージェントへ登録だけはしておきましょう。
新入社員の方が転職するなら「第二新卒(新卒入社で2~3年)」として見られるため、第二新卒に特化したキャリアスタートに登録しておくとご自身に合った転職先を探しやすいです。
【第二新卒に強い転職エージェント】
次に何をするべきか?を検討中の方はキャリアコーチングを利用する
- 退職を機に自分だけのキャリア形成を再検討したい
- もっと自分にあった働き方を再検討したい
- 転職以外の選択肢もあるのではないか?
など、より幅広い視点で今後のご自身のキャリアを検討したい場合はキャリアコーチングに相談してみるのがおすすめ。
キャリアコーチングは就職支援ではなくあなただけのキャリア形成をするにはどうすればいいか?をサポートしてくれる支援サービス。学校や親では教えてくれない、転職・就職だけでは無い別の選択肢(独立・フリーランスなど)も含めたあなた自身にとって最適なキャリア構築の仕方を一緒になって考えてくれます。
変化が急激な時代です。
価値観や働き方などが多用に広がる中で、
- 本当に自分がやりたいこと
- 本当に自分にあったキャリア形成
をいま一度再検討する事は非常に理にかなっています。
- 会社勤めだと「違う」気がする
- 今の内に自分だけのキャリアを再検討したい
という方はキャリアコーチングに相談してご自身の今後のキャリア形成に活かしてください。
辞めるまでの期間が長すぎる場合
退職予定でやる気が出ません。
退職予定でやる気が出ません。引継ぎ期間として1年を要求され、次の仕事も見… – Yahoo!知恵袋
引継ぎ期間として1年を要求され、次の仕事も見つけようにも時期尚早の状態です。
退職までの期間が長過ぎるためにモチベーションが上がらない。かといって、辞めるまでの期間が長すぎて次を見つけるのも難しい、という状況にいる方へ。
民法第627条を元に判断して良い
第六百二十七条 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
民法第627条
民法第627条により退職の自由は労働者の権利として定められており、退職の申し入れをしてから2週間で退職が法的に成立します。
その為、雇用先で特殊な雇用契約書を結んでいる・特殊な就業規則になっている、などがあったとしても会社には強制力はなく、就業規則よりも法律が優先されますので退職の意思を伝えれば必ず2週間後に退職が成立します。
つまりは会社側から必要以上に退職前の期間を求められたとしても要請に従う必要はありません。
次の転職に影響が出てしまう前に
退職後に次の転職先を検討している方は、必要以上に現職に留まることはリスクでしかありません。なぜならその間に年齢制限に引っかかる可能性があるからです。
次を検討している方であるほど、今の職場が足かせにならないよう早々に辞める手はずを整えてください。
法に則って辞める
「民法第627条を元に判断して良い」でも触れたように、退職は法で定められた労働者の権利であり最短で退職の2週間前から辞める旨を申告しておけば退職が成立します。
また、会社側には労働者の退職を拒否する権限はありませんし、必要以上に長い退職前期間に対しては就業規則に従う義務もありません。
そのため、
- どうしても今の職場を簡単に辞めさせてもらえない
- でも、どうしても辞めたい
というご状況であれば法に則って「退職届を提出する」という具体的な退職の意思を示して辞めてしまいましょう。
退職届を受け取ってもらえない場合
事情があり退職届を直接渡すことが出来ない、もしくは相談したのに受け取ってもらえない場合は配達記録付き内容証明郵便で退職届を郵送してください。
会社側に退職届が届けられたことが証明できるため退職の意思を伝えた証拠になります。
また他にも
- 退職の旨を記載したメールを送る
- 録音しながら口頭で伝える
等の手段を用いて退職の意思(解約の申入れ)を伝えるのも有効です。
口頭で伝えることもできますが、中には「言った・言わない」とうやむやにされる可能性もあるため、退職届をはじめとして何かしらの証拠を残して伝えた方が確実です。
なお、会社側が退職拒否をしてきた場合「在職強要」となり違法行為に該当しますので会社の要請を受諾する必要はありません。詳しくは以下の記事もご参考になさってください。
どうしてもの際は退職代行に相談する
- 退職を自分で切り出すのは難しい
- 退職相談をしたが簡単に辞めさせてくれない
- でも、どうしても早めに辞めたい
という方であれば労働組合が運営する退職代行サービスに相談して辞めてしまいましょう。
確実に退職が成立します。
退職代行はお手持ちのスマホから電話やLINE(メールでも可)か相談が可能。希望があれば相談したその日から代行業者が動き出してくれます。
代行業者が動き出した瞬間からあなたは職場に行くことも連絡する必要も無くなるので、早ければ相談した即日から会社に行かなくても良い状態になれます。
具体的には、
- 確実に退職が成立する
- 法律に則って退職処理するので法的なトラブルがない
- 自分で対応する必要が無いので退職にまつわるストレスが無い
等があり、希望者には有給消化や未払いの交渉もしてくれますので退職代行費を支払う以上の利用メリットがあります。
そのため、あなたが
- 退職を自分で切り出すのは難しい
- 退職相談をしたが簡単に辞めさせてくれない
- でも、どうしても早めに辞めたい
という状況であれば労働組合が運営する退職代行サービスに相談して辞めてしまいましょう。
やるべきことをやって退職まで乗り切る/まとめ
退職までの間にやる気が起きないのはある意味致し方の無いことです。
無理に頑張りすぎる必要もありませんが、周囲の方に影響を及ぼさない・ご自身の業務は最期まで丁寧に対応する、などを意識して残りの期間をやり切ってください。