職場で殴られた場合どうなるのか?苦しい体験をしてきた方の事例を踏まえて、どうなるのか?また、被害者側はどう対応すべきなのか?について解説します。
結論、暴力的な人間がいる職場は退職してすぐに離れてしまった方が良いかと思いますが、泣き寝入りするのもしゃくだと思いますので、いざトラブルに遭った際にどのように振る舞えばいいか?は押さえておくといいと思います。
職場で殴られたからと警察を呼んだ結果はどうなる?【体験事例】
職場で暴力事件があることはそこまで多くない珍しい事案ではあるのですが、実際問題として暴力事件で苦しんでいる事例は多数あります。
必ずしも加害者に罰が下るとは限らない
心情的には非常に悔しいところですが必ずしも加害者に罰が下るとは限りません。
被害者が加害者に対して被害届を出すことによって事件として成立することはあれども、被害者側が泣き寝入りをしたりするとなかったことになります。
殴られた時は必ず警察を呼ぶこと
そのため、殴られた側は殴られたことその事実をもとに必ず警察を呼んで対応してください。そうでなければ事件がもみ消される可能性があり、泣き寝入りするだけになります。
仮に職場から警察沙汰にして欲しくないと言われたとしても、職場側で被害者側に出来るサポートは限られており、かつ加害者側にもさほど重い処罰が降らない可能性もあります。
どうしても煮え切らない気持ちがあるのであれば周囲から何を言われたとしても殴られた事実をもとに警察呼んで対応してもらうのが一番ベターです。
殴られた証拠がない、と言われないように
「殴る」という行為は解釈が難しいところがあり、殴ったとしても被害者に負傷の後がない場合は物的な証拠が残りづらく仮に警察に被害届を訴えたとしても動いてくれない可能性すらあります。
そのため職場で殴られた際、被害を証明するためには社内の防犯カメラや周囲の人から殴った現場を見た方の証言が必要になります。
【注意】意外と周囲は助けてくれない可能性がある
なお、暴力沙汰は慣れていない人の方が多いため、いざ職場で殴られたとしてもすぐに周囲が助けてくれるとは限りません。現実問題としては、その場の緊張感に耐えられず立ち尽くすだけのことが多いでしょう。
一見すると冷たいように見えますが、暴力が起こると周囲は恐怖の緊張感から動きにくくなるのは致し方ない面もあるので、必ずしもドラマや漫画のように誰かがすぐに助けてくれるとは限らないです。
職場で暴力を振るわれたときの慰謝料相場
報酬の相場は日本円で50~100万円と言われています。この金額が高いか低いかは個人によって判断が分かれるところですが、慰謝料請求するために仮に弁護士を雇った場合弁護士への依頼料を考えると手元に残る金額としては必ずしも満足とは言えない人の方が多いかと思われます。
そのため、泣き寝入りする人も少なくありません。
なお、暴力を振るわれた事を原因に、怪我だけでなく、仕事ができなくなったり未払い残業代が発生したりした場合は法的措置によって請求することができます。そのため、暴力被害以外の側面から相手を問い詰めていくこともできます。
なお、訴訟を起こす場合、証拠が最も重要です。そのため、誰にいつ殴られたのかのメモはご自身の中で取っておくのは最低限のことを、防犯カメラや周囲の目撃者の証言などを集め、証拠を揃えた上で弁護士に相談することをお勧めします。
仕事ができないと理不尽に殴られる
第五条 使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。
労働契約法 | e-Gov法令検索
労働契約法の観点から、会社は労働者が身体の安全を確保しつつ勤務できる環境を用意することが求められます。
そのため仮に仕事ができないから取り不尽に殴られたりする場合、身の安全の確保が担保されていないということになりますので会社側の労働契約法違反となります。
仮に理不尽に上司に殴られるなどがあった場合は、泣き寝入りすることなく早々に訴える準備を進めてください。
会社の同僚に殴られたときも条件は同じ
仮に上司ではなく同僚に殴られた時も条件は同じです。
身の安全が保障されない職場環境であることは間違いないため、労働契約法違反となり、殴った加害者はもちろん会社そのものも法的に罰せられる可能性はあります。
双方話し合いの上で着地できるならそれで構いませんが、そうでなければ訴えるか職場を辞めるかなどの選択肢を検討してください。
まとめ
徐々に少なくなってきたとはいえ、昔ながらの風土が残った会社はまだまだ存在します。
何かあった時に手が出るような人材がいる職場は、明らかに異常な職場環境と言えますので暴力が起こってしまうような職場は、我慢して続けるよりは異動や退職など、その場から離れることを第一に考えた方が良いでしょう。
仕事よりもご自身の健康の方が大事なことは間違いありません。
身体的な暴力だけでなく、言動や精神的なパワハラも同様に職場の問題となります。もし、パワハラ関係で職場に行くのが嫌な状況になってしまった時は以下の記事もご参考になさってください。