「12月末に辞めたい時は何月に申し出るべき?」
トラブル無く年末に退職する際の退職を申し出る最適なタイミング、及び退職時の注意点について解説しています。
12月末の退職ならいつ言うのが最適?
上司に退職を伝えるタイミングは辞める1~3ヶ月前が一般的な目安となります。
また、あなたがいなくなる分の人員補充や引き継ぎを踏まえると、トラブルが起こらないよう少しでも早くに伝えた方が会社側にとっては好ましいもの。
余程半年前、1年前でなければ退職を伝えることに早すぎと思われることもありませんので、9月を目途に退職の申し入れをするのが最適と言えます。
法的には2週間でも退職は成立する
第六百二十七条 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
民法第627条
民法第627条により退職の自由は労働者の権利として定められています。そのため、2週間で辞めることも法的には可能です。
ギリギリのタイミングは避ける
ただし、直前に辞める・短期間で辞めるとなると会社側が次の引き継ぎに向けて動きを取りにくくなります。
ギリギリのタイミングで伝えると遺恨が残り円満退社が難しくなる可能性があるので、できる限り事前の時間の余裕を持って退職を伝えてください。
基本は就業規則に則って辞める
なお、原則は就業規則に則って辞めましょう。3ヶ月前に申告する・2ヶ月前に申告するなど規則で定められている場合は就業規則に則って退職を伝えてください。会社のルールに基づく退職であれば一番問題が起こりにくいです。
12月末退職における注意点
退職理由は一身上の都合で良い
法的には退職理由を用意する義務は定められていません。そのため、言わなくとも退職はできますし、言う場合は必ずしも本音で退職理由を伝える必要もありません。極論ですが退職理由が嘘であっても問題はありません。
その為、どうしても退職理由を伝える必要がある場合は「一身上の都合」でも構いません。
次の会社は言わない
次の会社が万が一にもライバル会社や快く思わない会社、もしくは退職するあなたと今の職場の関係が悪い場合、転職先がわかってしまうと嫌がらせなどトラブルの原因になり、あなただけでなく転職先にも迷惑をかけてしまいます。
その為、次の会社の具体名は控えた方が良いでしょう。
転職先を伝えない理由について詳しくは以下の記事もご参考になさってください。
引き継ぎを行う
会社と決めた退職日までの中で有給消化などの期間を調整し、退職日までに間に合うよう引き継ぎを行います。もし間に合わない場合は後任の方にために引き継ぎ資料(引き継ぎマニュアル)を用意しておきましょう。
なお、引き継ぎ資料には以下を記載してください。
- 業務の社内での位置付け
- 業務の流れ(フローチャートなど)
- 業務に関わる社内外の関係者
- 過去に起こったトラブルやその対処法のノウハウ
- 顧客情報など必要なデータ
見ていただくとわかるように、業務や作業の繋がり・業務・作業に関わる関係者をそれぞれ明確化しておく資料になります。また、引き継ぎ資料は自分だけしかわからない言葉でまとめることなく、誰が見ても理解できる言葉でまとめてください。
12月末退職だとボーナスに影響する可能性がある
冬のボーナスは12月支給が多いですが、12月に退職することがわかっていると退職することを加味してボーナスが減額される可能性があります。
12月末退職を変えることが出来ない時は、ボーナスが減額される可能性については予め割り切っておきましょう。
12月末で退職する際のデメリットに関して詳しくは以下の記事をご参考になさってください。
有給を消化する
第三十九条 使用者は、その雇入れの日から起算して六箇月間継続勤務し全労働日の八割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した十労働日の有給休暇を与えなければならない。
労働基準法第三十九条|e-Gov法令検索
有給は労働者の権利として認められており会社はその権利を拒否することはできません。また、有給の権利は退職すると消滅してします。そのため、有給が残っている場合は必ず退職前に有給を消化してしまいましょう。
簡単に辞めさせてくれない職場なら退職代行に相談する
- 退職相談しても辞めさせてくれない
- 退職を自分で切り出すのは難しい
- でも、どうしても辞めたい
という方であれば労働組合が運営する退職代行サービスに相談して辞めてしまいましょう。
確実に退職が成立します。
退職代行はお手持ちのスマホから電話やLINE(メールでも可)か相談が可能。希望があれば相談したその日から代行業者が動き出してくれます。
代行業者が動き出した瞬間からあなたは職場に行くことも連絡する必要も無くなるので、早ければ相談した即日から会社に行かなくても良い状態になれます。
具体的には、
- 確実に退職が成立する
- 法律に則って退職処理するので法的なトラブルがない
- 自分で対応する必要が無いので退職にまつわるストレスが無い
等があり、希望者には有給消化や未払いの交渉もしてくれます。
そのため、あなたが
- 退職を自分で切り出すのは難しい
- でも、どうしても辞めたい
という状況であれば労働組合が運営する退職代行サービスに相談して辞めてしまいましょう。
まとめ
年末は節目のタイミングなので辞める人も多く、会社側もある程度は察していることもあります。
退職時のトラブルを起こさず、できる限り円満退社をするためにも12月末退職を検討している際は3ヶ月前を目安に辞める旨を相談してみてください。