退職まであと1週間、仕事に行きたくないと感じることは誰でもあると思います。
そこで本記事では退職までの1週間を乗り切る方法や注意点について解説します。
退職まであと1週間だけど行きたくない時の乗り切る方法
【前提】この時期にモチベーションは湧かない
残り一週間だとそもそもモチベーションがわかないのが普通です。仮にいまから何か始めたとしても残り期間がわかっている以上、深く関われませんし既に目線は退職後に切り替わっているから。
よって、行きたくないと感じるのは自然なことです。
割り切って退職日まで耐える
やる気が起きないだけの話しなら割り切って退職日まで耐えるのが一番無難です。手を抜くと周囲へ影響が出るので、最低限の仕事はこなしつつも「もう辞めるから」と割り切って耐えていきましょう。
行きたくない原因がある場合
- 上司や同僚との関係の悪さ
- そもそも職場の雰囲気や文化が合わない
- いじめやハラスメントの被害に遭っている
- 辞めると伝えてから態度が変わった
など、モチベーション云々とは別に退職前にネガティブな被害を受けている場合は話が異なります。
第五条 使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。
労働契約法 | e-Gov法令検索
ハラスメントやいじめなどは労働者の心と体の安全に影響がある行為であり、労働契約法5条に基づき使用者である会社側が労働者の生命、身体などの安全を確保しつつ労働することができる環境を用意できていない、となります。
加えて、ハラスメントはハラスメント防止法(正式名称:改正労働施策総合推進法)違反にも該当します。
いずれの場合でも法律に反した状況であることに違いは無いので、会社側には「身の安全が保障されないため」と伝えて即座に職場を離れてしまいましょう。
有給を活用する
有給の権利があるなら残りの期間は有給消化で過ごしましょう。会社に行く必要が無くなります。
第三十九条 使用者は、その雇入れの日から起算して六箇月間継続勤務し全労働日の八割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した十労働日の有給休暇を与えなければならない。
労働基準法第三十九条|e-Gov法令検索
有給は労働者の権利として認められており会社はその権利を拒否することはできません。また、有給の権利は退職すると消滅してします。そのため、有給が残っている場合は必ず退職前に有給を消化してしてください。
欠勤を申し出る
「退職日までもたないし行きたくないと悩んだ時に試して欲しい対処法」でも解説しましたが、有給が無い場合は欠勤扱いにしてもらって休むことが出来ます。
身体の調子が悪いので退職日まで休ませてもらいます、などと伝え退職日まで体調不良を理由に欠勤することも可能です。
【Q&A】退職前に休む際、よくある質問
- Q退職前にバックレるとマズいでしょうか?
- A
バックレによる退職は認められていません。そのため、バックレによる退職を行うと違法行為となり労働者に対して損害賠償請求や懲戒解雇を与えられる危険があります。
中でも懲戒解雇になると以下の問題が起こります。
- 本来貰えるはずだった退職金の一部または全部不支給
- 転職時にマイナスな印象を与えることになる
また、懲戒解雇になると転職活動時に相手先に伝えなければ経歴詐称になるので必ず伝える必要があります。つまり、懲戒解雇になるとその事実が必ず転職先にはバレますので転職活動においてご自身の印象が悪くなり不利益しかありません。
他にも嫌がらせや呼び戻しなどの可能性もあり、バックレは労働者にとってデメリットが大きすぎます。そのため、辞めるなら法に則って確実に・安全に辞めましょう。
- Q辞める前の引き継ぎは必須でしょうか?
- A
引き継ぎは法律で定められた規則や義務ではなく、お世話になった会社に対する気持ちとして行う業務です。
引き継ぎを拒否することもできますし引き継ぎをしないことで罰則が発生することもありません。円満退社や一般的なマナーとしては引き継ぎは行った方が良いですが、どうしても耐えられない時は引き継ぎをせずに休んでしまっても問題は起こりません。
- Q退職の際に円満退社は必須でしょうか?
- A
円満退社を気にして頑張って最期まで勤務しようとする姿勢が逆にご自身のストレスの原因になることもあります。
ですが、円満退社は必須ではありません。可能であれば円満退社した方が良いでしょうが義務ではありませんので、我慢して勤務し続けることがストレスになるぐらいなら円満退社を期にせず欠勤や有給などで休んで退職した方が良いです。
円満退社を気にする人は、退職後の人間関係を気にしてのことが多いですが、実際問題として退職後に元の職場の方と合うことはほぼありませんので、過度に心配する必要はありません。
- Q備品の返却は郵送でも可能でしょうか?
- A
スマホ、PC、制服、社章など会社から借りているものは必ず返却しましょう。
まとめて直接返却しても良いですし、それが難しければまとめたものを郵送で会社に送っても問題ありません。
備品の返却が滞るとスムーズに辞めにくくなることもあるので会社から借りているものは必ず返却しましょう。
- Qその他、退職前にすべきことはある?
- A
身の回りの整理や私物の回収をしておきましょう。私物が残っていると会社側が誤って破棄してしまう可能性がありますので、辞める前に私物は持ち帰った方が無難です。
どうしても残ってしまう場合は会社側に私物の郵送(着払いの方が良いでしょう)を伝えてください。
どうしても退職日まで待てない時は退職代行に相談する
- どうしても退職日まで待てない
- 自分で退職を切り出すのも難しい
- でも、すぐにでも辞めたい
という方であれば労働組合が運営する退職代行サービスに相談して辞めてしまいましょう。
確実に退職が成立します。
退職代行はお手持ちのスマホから電話やLINE(メールでも可)か相談が可能。希望があれば相談したその日から代行業者が動き出してくれます。
代行業者が動き出した瞬間からあなたは職場に行くことも連絡する必要も無くなるので、早ければ相談した即日から会社に行かなくても良い状態になれます。
具体的には、
- 確実に退職が成立する
- 法律に則って退職処理するので法的なトラブルがない
- 自分で対応する必要が無いので退職にまつわるストレスが無い
等があります。
そのため、あなたが
- どうしても退職日まで待てない
- 自分で退職を切り出すのも難しい
- でも、すぐにでも辞めたい
という状況であれば労働組合が運営する退職代行サービスに相談して辞めてしまいましょう。
まとめ
退職が決まっているとモチベーションが湧かないのは自然なことです。
割り切って残り期間を耐えるか、それが難しい時は有休や欠勤を利用して退職前に休みを設けて残り期間を過ごしていきましょう。
もし、「どうしても耐えられない、でも休みが取れない」という時があれば本記事でもお伝えしたように労働組合による退職代行を利用してご自身の身を守りながら退職処理を進めてみてください。