転職して1ヶ月で仕事ができないと焦ってしまいがちですが、入社して間もない段階で転職組が注意すべき点について解説します。
転職1ヶ月で仕事ができないのは普通
即戦力で焦らない
転職組は基本的にそれまでの経験を買われて入社することが多いので即戦力としての活躍を期待されます。
ですが、仮に能力的に不足が無くとも仕事の進め方や企業文化の違いによって業務をスムーズにこなせないこともあります。
その会社のルール・段取りに慣れる期間
その為、転職して1ヶ月ぐらいの間はその会社のルールや雰囲気になることを第一としましょう。焦ってトラブルを招くよりも、最初は全体像を捉える所から進めた方が後に仕事がすすめやすくなります。
入社1ヶ月で何もできないと悩む人は多い
転職1ヶ月で、仕事遅く、残務処理で遅くまで残業するのはしょうがない事でしょうか?
転職1ヶ月で、仕事遅く、残務処理で遅くまで残業するのはしょうがない事で… – Yahoo!知恵袋
転職して1ヶ月で仕事には少し慣れて来たけど、わからないことだらけで戦力にはなってないって普通ですか?
転職して1ヶ月で仕事には少し慣れて来たけど、わからないことだらけ… – Yahoo!知恵袋
転職1ヶ月目の仕事ぶりについて
転職1ヶ月目の仕事ぶりについて – 転職1ヶ月目というのは仕事ぶりはどれくらい… – Yahoo!知恵袋
転職1ヶ月目というのは仕事ぶりはどれくらいが
基本でしょうか?バリバリ出来なくても問題ないでしょうか?
すぐに現場で活躍したい、活躍しないと周囲の目が気になる、など早くに転職先での業務をこなそうと思いつつも現実問題として転職して一ヶ月ぐらいだと上手くいかずに悩む人も多いものです。
転職1ヶ月で辞めたいと感じる人もいる
夫が転職後1ヶ月…
夫が転職後1ヶ月…仕事を辞めたがっています。学生時代に引きこもり… – Yahoo!知恵袋
仕事を辞めたがっています。
学生時代に引きこもり兼うつ病経験者です。
目安は3ヶ月
転職後に会社になじむ期間として持たれる猶予は平均的には3ヶ月程を目安にすると良いでしょう。その為、一ヶ月ぐらいで判断するのは少々焦り過ぎとも言えます。
転職後に仕事ができないと悩む人が入社初期にやるべきこと
A.相談先を作る
転職間もない時期は周囲に相談できる仲間がいません。会社は原則としてチームプレーです。何かあった時の相談ができる仲間・同僚がいた方が好ましいですから、入社間もない時期は周囲の人に声を掛けて、いざという時に相談ができる相手を確保しましょう。
B.質問する回数を増やして理解に努める
仮に即戦力で期待されて入社したとしても、会社ごとに仕事の進め方や風土が異なります。そのため、転職間もない頃は会社の状況に馴染むためにも周囲への質問する回数を増やし、会社の文化と業務スタイルの理解に努めてください。
自己主張は後回し、職場に溶け込むことを優先する
「以前の会社では○○だったので」「この仕事は○○の方が良いですよ」など自己主張は誤解を招く可能性があります。その為、まずは今の会社に溶け込むことを第一とし、自己主張を出すならある程度周囲との関係が出来てから徐々に主張の範囲を広げていきましょう。
C.ネガティブなことを言わない
不慣れな環境ですのでストレスが溜まりやすいことは理解できますのですが、だからといって仕事や人間関係などで愚痴や不平・不満などネガティブな発言は控えめにした方が良いです。
敵を作らない・孤立しない
入ったばかりの状況でネガティブなことを発信し続けるとすぐに周囲から目をつけられ孤立してしまいます。また、最悪の場合、無駄に適を作ることになり職場に居づらくなります。
退社後に会社の人間がいないところで不満を出すならまだしも、勤務中に不満を周囲にまき散らすのは控えた方が良いでしょう。
転職1ヶ月でも辞めた方が良いケース
1.仕事を教えてくれない
中途社員で戦力を見込まれて入社したとはいえ、会社ごとの業務ルールがある以上、仕事を教えてくれない様な対応をされると仕事を覚えられません。
転職組に対して積極的に仕事を教えてくれないような職場であれば、転職して新しい職場に身を置いた方が良いでしょう。
2.業務内容の相違
(労働条件の明示)
労働基準法第15条
第十五条 使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない。
② 前項の規定によつて明示された労働条件が事実と相違する場合においては、労働者は、即時に労働契約を解除することができる。
③ 前項の場合、就業のために住居を変更した労働者が、契約解除の日から十四日以内に帰郷する場合においては、使用者は、必要な旅費を負担しなければならない。
労働基準法第十五条より、労働条件の相違は即時に契約解除(即日退職)が認められています。
入社時に会社から受け取った雇用契約書と実際の現場での労働条件・仕事内容が異なる場合、その旨を会社に伝えて労働環境や業務内容を是正してもらいましょう。ですが、聞き入れてもらえない場合は希望の仕事ができないわけですから退職して新しい職場にチャレンジした方が良いでしょう。
労働条件の相違と退職について詳しくは以下の記事もご参考になさってください。
3.ハラスメント
転職1ヶ月でもハラスメント被害に遭っている場合はすぐにでも退職を検討した方が良いです。
仕事を理由に人前で罵倒する、必要以上に仕事を振る、もしくは必要以上に過小評価して仕事を振らない、等の対応をとられるパワハラ6種型に該当する職場のパワーハラスメントとして認められることもあります。
他にも、ハラスメントはハラスメント防止法(正式名称:改正労働施策総合推進法)違反にも該当します。
いずれの場合でも法律に反した状況であり、業務だけでなく労働者側の心身にも悪影響が出ることに違いは無いので、ハラスメントがある会社は辞めてしまった方が良いです。
トラブル無く辞める際の注意点
バックレだけは避ける
二十七条 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
民法第627条
民法第627条があるため、一部の条件を除き原則として即日退職は認められていません。そのため、バックレによる即日退職を行うと「違法行為」となり労働者に対して損害賠償請求や懲戒解雇を与えられる危険があります。
中でも懲戒解雇になると以下の問題が起こります。
- 本来貰えるはずだった退職金の一部または全部不支給
- 転職時にマイナスな印象を与えることになる
また、懲戒解雇になると転職活動時に相手先に伝えなければ経歴詐称になるので必ず伝える必要があります。つまり、懲戒解雇になるとその事実が必ず転職先にはバレますので転職活動においてご自身の印象が悪くなり不利益しかありません。
以上のことからバックレは退職行為に対するリターンとリスクを加味した際にリスクが大きすぎて帳尻が合わない行為と言えます。そのため、法に基づかない即日退職行為だけは控えた方が良いです。辞めるなら法に則って確実に・安全に辞めましょう。
社内規定に従って退職手続きを行う
社内規定を元に退職の申し出をしてください。辞める2ヶ月前に伝える、3ヶ月前に伝える、など会社特有の規定があるかと思いますので、原則は社内規定に従って退職手続きを進めましょう。
なお、退職時は「退職願」ではなく『退職届』を会社側に渡してください。
退職願と退職届の違いを理解しておこう
退職願は辞表の意思表明をあらわすもので、雇用者側の受理・承諾を求めます。雇用者との合意が必要となるのでこれを雇用者に受理・承諾してもらわなければ退職の効果は生じません。
退職届は労働契約の一方的な解約の意思、辞職の意思表示を表すもので、出してしまうと取り下げはできません。退職届の場合、雇用者に伝えたら雇用者の受理・承諾がなくとも、2週間の経過により、退職の効果が生じます。
退職願はそれ自身に法的な効力が生じないので退職願いが受理されないこと自体には違法性がありません。よって、退職を成立させたいときは「退職届」を会社側に提出してください。退職届であれば退職の意思を示したことになるので退職が成立します。
合意退職も視野に入れる
(やむを得ない事由による雇用の解除)
民法第628条
第六百二十八条 当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。この場合において、その事由が当事者の一方の過失によって生じたものであるときは、相手方に対して損害賠償の責任を負う。
民法第628条より、やむを得ない事由が発生した場合は会社と労働者、双方の合意に基づき即日退職が成立します。
そのため、入社直ぐに「どうしてもこれ以上続けられない」と感じた時は会社側に事情を相談してみてください。会社側がやむを得ない事由としてあなたの要求を認めてくれれば即退職が成立します。
法に基づき退職する
- 辞めるまでの期間が長すぎる
- 合意退職が認められない
- でも、もっと早く辞めたい
という時は退職の法律である民法第627条に従って退職処理を進めましょう。
第六百二十七条 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
民法第627条
民法第627条により退職の自由は労働者の権利として定められています。
雇用先によっては特殊な雇用契約書を結んでいる・特殊な就業規則になっている、などの可能性もありますが就業規則よりも法律が優先されますので退職の意思を伝えれば必ず2週間で退職が成立します。
- どうしても今の職場に居続けるのが難しい
- 辞めるまでの期間が長すぎる
- もっと早く辞めたい
というご状況であれば法に則って「退職届を提出する」という具体的な退職の意思を示して辞めてしまいましょう。
退職届を受け取ってもらえない場合
事情があり退職届を直接渡すことが出来ない、もしくは相談したのに受け取ってもらえない場合は配達記録付き内容証明郵便で退職届を郵送してください。
会社側に退職届が届けられたことが証明できるため退職の意思を伝えた証拠になります。
また他にも
- 退職の旨を記載したメールを送る
- 録音しながら口頭で伝える
等の手段を用いて退職の意思(解約の申入れ)を伝えるのも有効です。
口頭で伝えることもできますが、中には「言った・言わない」とうやむやにされる可能性もあるため、退職届をはじめとして何かしらの証拠を残して伝えた方が確実です。
どうしてもの際は退職代行に相談する
- 入ったばかりで退職を自分で切り出すのは難しい
- でも、どうしても辞めたい
という方であれば労働組合が運営する退職代行サービスに相談して辞めてしまいましょう。
確実に退職が成立します。
退職代行はお手持ちのスマホから電話やLINE(メールでも可)か相談が可能。希望があれば相談したその日から代行業者が動き出してくれます。
代行業者が動き出した瞬間からあなたは職場に行くことも連絡する必要も無くなるので、早ければ相談した即日から会社に行かなくても良い状態になれます。
具体的には、
- 確実に退職が成立する
- 法律に則って退職処理するので法的なトラブルがない
- 自分で対応する必要が無いので退職にまつわるストレスが無い
等があり、退職代行費を支払う以上の利用メリットがあります。
そのため、あなたが
- 入ったばかりで退職を自分で切り出すのは難しい
- でも、どうしても辞めたい
という状況であれば労働組合が運営する退職代行サービスに相談して辞めてしまいましょう。
まとめ
転職して間もない時期はスキル・経験が遭ったとしても、会社になじむまでご自身のパフォーマンスを十二分に発揮するのは難しいものです。
目安を3ヶ月と考え、焦って空回りしないよう、徐々にご自身の強みを今の会社に還元していくよう取り組んでみてください。