キラーコンテンツの意味合い・役割を解説しています。
主にサイト・ブログ運営においてどのように活用するか?の視点でまとめています。
意外と理解があやふやな言葉だったりする。
活用方法がわかるとサイト分析に活かせるのでおさらいも兼ねて読んでみてね
キラーコンテンツとは?
広義の意味としては、特定分野の普及に繋がる集客力のある情報・サービスを指します。
「すばらしいコンテンツ」というニュアンスで使われるものです。
例えばバンダイ(ガンダムの会社)で考えるなら「ガンダム」という存在自体がキラーコンテンツです。
ガンダムというキャラクターがヒットしただけでなく、ガンダムのプラモデル・ゲーム・ゲームが利用できるゲーム機(ハード)・プラモを作るための道具(工具や塗料など)を広く普及させるほどの力があってこそキラーコンテンツとなります。
テレビを例にすると
ガンダム好き以外には上記の例がわかりにくいかと思ったので補足で。汗
テレビを例にするならば「お笑いの漫才」「野球・サッカーなどのスポーツ」といったTV番組はキラーコンテンツと言えます。
人気もあり、TVだけじゃなくグッズやゲームなど別の領域にも波及し、世の中の多くの人に支持されているコンテンツですからね。
Webマーケティングにおけるキラーコンテンツとは?
Webマーケティングにおけるキラーコンテンツは広義の意味合いとは多少異なり、2つの観点から定義されます。
1、成果を第一としたコンテンツ
素晴らしいコンテンツであることには違いありませんが売上に直結する質の高いコンテンツ、というイメージです。
具体的には「成果を挙げること(Webサイトからのコンバージョン(CV))」「キラーページにアクセスした人が高確率で購入や申し込みをすること」を第一とした意味で使用されることが多いです。
キラーコンテンツ=キラーページ、として使われることが多いですね。
なお、キラーコンテンツにアクセスしたユーザーは直後にコンバージョンに至らずとも追いかけてフォローしていくことでコンバージョンしやすいユーザーである、と言えます。よって、リスト取りをしたりリターゲティング広告などでフォローアップしてCV漏れを防ぐ施策も併せて行うことで1セットと言えます。
2、集客を第一としたコンテンツ
最終目標はコンバージョンであることには違いありませんが、直接コンバージョンに至らずとも間接的にコンバージョンに寄与するページ(集客ページ)もまたキラーコンテンツ(キラーページ)と言えます。
多くのターゲットユーザーを自社メディアへと呼び込み、繰り返しアクセスしてもらうきかっけとなるページがキラーコンテンツにあたります。
「このコンテンツがあるから(わざわざ手間をかけてでも)アクセスする」というコンテンツを用意することで見込み客となるユーザーを集客します。
見込みのユーザーを集め、サイト内での回遊フローを経て最終的にコンバージョンに至るまでの導線を設計すれば、集客ページも大事なキラーコンテンツというわけです。
キラーコンテンツ/キラーページの構成例
キラーコンテンツを構成する表現方法は様々なパターンがあります。
1)商品レビュー/体験談・口コミ
機能性は?使い勝手は?一ユーザーとしての感想は?大きさ・重さはどうなのか?など、手に取ってみないとわからない情報をコンテンツで表現します。
amazonレビューや個人ブロガーさんの商品レビューなど。
2)商品比較
自社商品を持たないレビュアー(一般の方、ブロガー、アフィリエイターなど)であれば複数商品/サービスの比較ができます。
複数の選択肢がある中、各サービスの違い・メリットデメリットを伝えることで求めるサービスを申し込ませる理由を作り出すことが出来ます。
自社サービスがある場合、露骨に比較するとバッシングされやすいので「A社の場合「B社の場合」とニュアンスで伝えるしかできません。(=訴求力が弱い)ですが、サービスを持たない第三者目線による比較であれば余程露骨なネガティブキャンペーンを行わない限りはバッシングも起こりにくく、事実としての比較が可能になります。
3)商品詳細解説
商品・サービスの基本スペックを詳細に伝えます。お客様候補となる方々が知りたい情報をあますことなく記載します。
amazonの詳細ページや販売LPなど。
4)導入事例
実際に申し込まれた人の導入事例・感想を紹介します。
すでの申し込みして導入している方の情報を元に「自分が申し込みした後にどのように使用をできるか?」をイメージさせます。
良い効果が出た事例だけでなく悪い効果が出た事例も隠さずに伝えた方が現代の消費者には響きやすいです。
販売LPやHPの事例紹介など。
5)専門家評価
インタビューを通じて業界の有識者に評価していただきます。
有識者からの評価は権威性(お墨付き)が付与されやすく、説得力が増すので申し込み時の心理的なハードルを下げてくれます。(安心感・信頼性の向上)
販売LPやHPの事例紹介など。
6)アンケート
取り扱い商品・サービスに関する第三者に向けたアンケートを実施し、その結果を実際のデータとして伝えることで信憑性を高めることが出来ます。アンケート調査量は高ければ高いほど好ましいです。
販売LPやHPの事例紹介など。
ご自身の求めるコンバージョン地点および用意できるサービスを踏まえた上で、必要なキラーコンテンツの構成を作りましょう。
キラーコンテンツの作り方
キラーコンテンツのポイント【考え方】
ユーザーが求める情報であることが重要であり、すべてです。
「自社が伝えたいこと」ではなく、「見込み顧客が知りたいこと」という目線は忘れずにコンテンツを作りましょう。
どんなマーケティング施策においても言えることですね。目線はお客さん、ということです。
ターゲット象を知る【調査1】
見込み顧客がどんな立場の人なのか?(会社員・役員・主婦・フリーター・男性・女性・年齢・決済権の有無、など)
どんな課題を抱えているのか?(会社の売上低下、社員のモチベーション改善、分析担当がいない、年収を上げたい、家庭内に問題を抱えている、など)
など、見込み顧客・既存の顧客を調査/分析してターゲット像を把握する必要があります。
事前に見込み顧客のデータを集めるべく調査が必要になります。
「なんとなく」でコンテンツ制作しても意味がない、ということです。
【次回予告】ターゲットを調査する方法
なお、見込み顧客・既存の顧客を調査/分析してターゲット像を把握する際に効果的な取り組み方が見込顧客のペルソナの定義/カスタマージャーニーマップなどの考え方となります。
【次回予告】ペルソナの定義の仕方
【次回予告】カスタマージャーニーマップの作り方
ターゲットの背中を押せるポイントを掴む【調査2】
見込み顧客の立場や課題を分析したら、購入を決める際は何がポイントになるのか?(利便性・ブランド力・金額、など)を抽出しましょう。
つまり、どんな情報を届ければ顧客の検討を後押しして成果までに繋げることが出来るのか?もしくは、顧客のハードルとなっている不安要素はどのような情報を届けたら排除できるのか?を調査し、コンテンツに落とし込みます。
自社商品の強みを洗い出す【自己分析】
自社商品の強み・アピールポイントを洗い出した上で、見込み顧客の特徴に合わせた伝え方で紹介します。
自社商品の強みが理解できていなければ消費者ニーズを理解し、ニーズに合わせた商品アピールもできません。
また、自社商品の理解を深めるべく競合他社商品と比較して、自社商品のどこが優れているか?強み・特徴は何か?アピールポイントは何か?を理解することも大切です。
Webマーケティングにおけるキラーコンテンツの改善の手順
既にコンテンツの用意がある場合、既存コンテンツの状態を一度洗い直す必要があります。
【A】既存コンテンツを分析してユーザーニーズを把握する
狙い通りキラーコンテンツへの誘導がなされている・狙い通りの結果が出ていない・措定外のコンテンツにアクセスが多く集まったり、コンバージョン率が高かったりする、など作成したコンテンツの現状を分解して今の状態を正しく理解しましょう。
ターゲットユーザーの行動分析や、それにもとづくカスタマージャーニーの作成を行い、ターゲットユーザーの関心度レベルに応じた、疑問解決や必要な情報の提供など、適切に価値を提供できるコンテンツを作る為にも、既存情報の洗い出し・分析は必須。
既存のコンテンツに対するアクセスやユーザー行動をしっかりと分析(現時点で流入が高いコンテンツやコンバージョン率の高いコンテンツを分析)し、PDCAを回しつつテストや改善を行ないキラーコンテンツ作りの改善を行います。
【B】CVユーザーの多くが経由しているページを割り出す
コンバージョン(CV)に対して、CVしたページにたどり着くまでの導線を確認します。
Googleアナリティクスで確認する場合、以下の手順でCVしたユーザーが経由したページが一覧で表示されます。
メニューから 行動>サイトコンテンツ>すべてのページ をクリック。
セグメントから コンバージョンに至ったユーザー にチェックを入れたら「適用」をクリック。
以上の手順で表示されるページの中からCVページ(サービス紹介ページ)ではない記事コンテンツのページでどこが見られているか?を確認します。
【C】経由ページからCV直前の悩みを仮説立てる
CVページの定義はサイト運営方針によって異なります。
サービスが無い場合、アフィリエイト広告が設置されているページ(厳密にはCV手前になりますが「紹介」がアフィリエイターの立ち位置なので)
サービスがある場合、サービスの申し込み完了ページ(資料請求完了ページ、セミナー申し込み完了ページ、サービス・商品の申し込み完了ページ全般)
【B】で確認したコンテンツ型のページから、自分のサイトに訪れるユーザーが、CVに至る直前に「どんなコンテンツを見ていたか?=どんな悩みを抱えていたか?」の候補を抽出します。
金銭的な悩み、他の人の体験談、切り替えるのがめんどくさい、申し込み後に起こるであろう不安・トラブル、など。
【D】読み手の悩みを解決するコンテンツ・ユーザーニーズに応じたコンテンツを用意
読み手がCV前に「知りたいこと」を理解し、答えとなる情報を用意すると自然とキラーコンテンツになります。
【C】の手順で読み手が申し込む直前、最後の最後に心の中に引っかかっている「申し込まない理由」をあぶりだしたらコンテンツ化します。
基本的にユーザーは「申し込まない理由」を自分の中に抱え続けている生き物です。
自分が何かを購入するときをイメージするとわかると思います。
それを【D】の段階で取っ払いCVに繋げます。
【D】の段階で作るコンテンツはテキストだけではなく、マンガコンテンツ・動画コンテンツ・ツールコンテンツ(シュミレーターなど)、何でもOK。
読み手の悩みを解消するためにわかりやすい情報伝達フォーマットを用意してCVに繋げましょう。
キラーコンテンツの効果的な使い方
キラーコンテンツ作りだけに重きを置かない
キラーコンテンツの効果が発揮されるのは切らコンテンツに繋がる導線が用意されてこそです。
つまり、キラーコンテンツだけ作ってもキラーコンテンツに繋がる導線が無ければキラーコンテンツは効果を発揮できません。
キラーコンテンツの効果を発揮するためにも、ユーザーと自分を結び付けるための集客コンテンツ・ユーザーの悩みを助けるための情報発信を続けましょう。
CVページへの導線を拡充する
「【D】読み手の悩みを解決するコンテンツ・ユーザーニーズに応じたコンテンツを用意」で用意したキラーページにユーザーを呼び込むための導線を増やしていきます。
グローバルメニュー・フッターメニュー・サイドメニュー等のメニューからの導線を結び付ける
広告を出稿してユーザー導線を結び付ける
関連する外部サイトの用意があればそちらからリンクを設置する
など、1つの出来上がったコンテンツを多様な領域と結び付けてCVまでの導線づくりを行いましょう。
各記事コンテンツからの内部リンクで導線付けるだけではもったいないですからね、CVページへの導線を如何にして増やすのか?は都度検討し続けましょう。
【パターンテスト】類似ページからの導線を増やす
CV前の悩みに類似した別の悩みを解説したページからリンク誘導を行い新たなCVポイントを設置して試してみましょう。
例えばCV前の悩みが価格比較だった場合、「価格比較コンテンツ」とは別に『販売店紹介コンテンツ』が類似の悩みになります。(購入する前の金銭に関わる情報が欲しい、という意味合いで類似)
他にもCV前の悩みがトレーニングに関わる情報の理解だった場合、「ストレッチを解説したコンテンツ」とは別に『筋トレを解説したコンテンツ』が類似の悩みになります。(体を動かして健康的になる、という意味合いで類似)
ポイント
類似ページからの導線は必ずしも成功するわけではありませんので、パターンテストとしての役割となります。
一定期間運用して成果が出れば新しい集客ポイントの形成になりますが、成果が出なければ元に戻し、CVページとは別の回遊率アップコンテンツとして別の導線付けを行い、サイト内の回遊率を高めるとともに育成コンテンツ・ファンづくりコンテンツとして活用しましょう。
まとめ
キラーコンテンツ作りに唯一無二のテクニックはありません。
読み手の状況を理解して課題解決につながる情報を届ける、という作業を愚直に何度も繰り返し行う他ありません。
また、大前提としてコンテンツを発信するものとして自社サービスが魅力的であること、ファンが出来るようなコンテンツであることが重要です。
数多いる競合の中から「自分を選んでもらう理由」があってこそ最終的なキラーページでの成果は跳ね上がります。
自分の立ち位置・ユーザーの求めるもの、を洗い出した上でキラーページ・キラーコンテンツを構築していきましょう。
ユーザーニーズを数値で判断するには事前にアナリティクスとタグマネージャーの設定が必要になるので、まだの方は以下の手順を参考に設定してみて下さいね。