夜勤ができないという理由で退職する際の手順と注意点

夜勤ができないので退職する、となった際に会社側にどの様に伝えるか?辞める際の注意点と共に解説します。

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夜勤ができないという理由で退職する際の伝え方

退職理由が夜勤であることを率直に伝える

  • 体調や健康の問題
  • 家族や子供の問題
  • もともと夜勤想定で勤務していない

など、夜勤を命じられた際に退職がよぎる場合、夜勤ができないことを素直に伝えて辞めましょう。

この場合、嘘をつく方が逆に印象を損ねる可能性があります。事情がある場合は致し方が無いことですから素直に伝えてください。

労働条件の相違を伝える

(労働条件の明示)
第十五条 使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない。
② 前項の規定によつて明示された労働条件が事実と相違する場合においては、労働者は、即時に労働契約を解除することができる。
③ 前項の場合、就業のために住居を変更した労働者が、契約解除の日から十四日以内に帰郷する場合においては、使用者は、必要な旅費を負担しなければならない。

労働基準法第15条

労働基準法第15条より、労働条件の相違は違法として定められています。

元々入社時に会社から受け取った雇用契約書に夜勤の勤務が触れられていない場合、労働条件の相違になりますので、その旨を会社に伝えて労働環境や業務内容を是正してもらいましょう。

そして、聞き入れてもらえない場合は退職処理を進めてください。

うちやま
うちやま

労働条件の相違と退職について詳しくは以下の記事もご参考になさってください。

【体験談】夜勤が嫌で転職する人は少なくない

夜勤で難しくて転職をする人は少なくありません。

体に負担のかかる勤務形態ですので無理をするのが難しい方が辞めてしまうのはある意味自然なこととも言えます。

【補足】退職理由が夜勤であることは面接の際に伝えるべき?

転職活動時に前職を辞めた退職理由として夜勤を伝えるべきか?と言われると「相手先による」というお答えになります。

「○○を理由に辞めた」という言葉はどうしてもネガティブに捉えられてしまいやすく、できる限り試用しない方が好ましいです。

夜勤が辛いという退職理由は相手による

転職先には夜勤という働き方が無い場合は夜勤の話をしても意味が無いので、敢えて話す必要はありません。「希望する仕事ができなかったため」など無難な理由を伝えると良いでしょう。

一方、夜勤がある職場であれば伝えた方が良いでしょう。

仮に黙っていたとしても転職活動はできますが、内定が決まりいざ現場に出ることになった際に夜勤をお願いされ、「できません」となれば問題が起きる可能性があります。

そのため、夜勤がある会社であれば事前に以前の職場を辞めた理由として夜勤を挙げていただき、その上で採用してもらえる会社に勤務した方が良いです。

夜勤の断り方

退職までは考えていないし出来ればいまの職場に居続けたい、でも夜勤は嫌だ、という時は夜勤を命ぜられた際に断るしかありません。

断る理由があれば断れる

事前に受け取った雇用契約書の内容から労働条件の相違がある場合、労働基準法第15条より業務を断ることは可能です。

ただし、最初から夜勤を含んだ勤務形態として雇用契約を結んでいる場合は会社からの命に従う必要があるので断ることはできない。

事情を説明の上、異動を相談する

  • 夜勤があることはわかって入社した
  • でも今となっては夜勤が難しくなってしまった

という場合、まずはご自身の現在の事情を伝えて相談してみましょう。

その上で難しい場合は異動という選択肢もあります。

部署異動ができる規模の会社であれば異動することで夜勤が無い職場に配置してもらうこともでき、わざわざ辞める必要もありません。

ただし、異動制度が無い、異動しても夜勤は続く、という職場環境であれば問題解決にはなりませんので、退職を選択した方が良いです。

【大事】夜勤でボロボロになることだけは避けよう

夜勤は生活習慣が崩れやすく、体力的にハードなだけでなく自律神経の乱れに大きく影響します。

自律神経の乱れは頭重感・めまい・吐き気・下痢などを引き起こし、さらにひどくなると心身症(心理社会的ストレスの影響で機能的(器質的)な障害を伴った疾患群)になるリスクもあります

我慢して負担を強いる生活が続くと体がボロボロになってしまうため、どうしても夜勤が難しいという状況であるなら事情を伝えて異動や退職を検討した方が良いでしょう。

退職する際の手順と注意点

バックレによる即日退職は違法なので控える

  • どうしても夜勤をしたくない
  • 職場に行きたくない

という状況であってもバックレは避けてください。

原則として無断欠勤やバックレは認められていません。バックレによって辞めようとするころは違法行為となり、労働者に対して損害賠償請求や懲戒解雇を与えられる危険があります。

中でも懲戒解雇になると以下の問題が起こります。

  • 本来貰えるはずだった退職金の一部または全部不支給
  • 転職時にマイナスな印象を与えることになる

また、懲戒解雇になると転職活動時に相手先に伝えなければ経歴詐称になるので必ず伝える必要があります。つまり、懲戒解雇になるとその事実が必ず転職先にはバレますので転職活動においてご自身の印象が悪くなり不利益しかありません。

法に基づかないバックレ行為だけは控えていただき、辞めるなら法に則って確実に・安全に辞めましょう。

法に則って辞める

第六百二十七条 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。

民法第627条

民法第627条により退職の自由は労働者の権利として定められています。仮に会社から引き止められたとしても会社には強制力はないので、退職が出来ないということはありません。退職の意思を伝えれば必ず退職が成立します。

  • どうしても夜勤をすることが難しい

というご状況であれば法に則って「退職届を提出する」という具体的な退職の意思を示して辞めてしまいましょう。

退職届を受け取ってもらえない場合

事情があり退職届を直接渡すことが出来ない、もしくは相談したのに受け取ってもらえない場合は配達記録付き内容証明郵便で退職届を郵送してください。

会社側に退職届が届けられたことが証明できるため退職の意思を伝えた証拠になります。

また他にも

  • 退職の旨を記載したメールを送る
  • 録音しながら口頭で伝える

等の手段を用いて退職の意思(解約の申入れ)を伝えるのも有効です。

うちやま
うちやま

なお、万が一会社側が退職拒否をしてきた場合「在職強要」となり違法行為に該当しますので会社の要請を受諾する必要はありません。詳しくは以下の記事もご参考になさってください。

辞める時は有給を消化して辞める

第三十九条 使用者は、その雇入れの日から起算して六箇月間継続勤務し全労働日の八割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した十労働日の有給休暇を与えなければならない。

労働基準法第三十九条|e-Gov法令検索

有給は労働者の権利として認められており会社はその権利を拒否することはできません。よって、有給が残っている場合は必ず退職前に有給を消化してしまいましょう。

なお、有給は正社員だけの権利ではなく正社員、派遣、パート問わず条件を満たせば有給という権利が皆一様に発生しますので雇用契約内容に関わらず有給の条件を満たしていれば誰でも有給を申請・消化することが可能です。

うちやま
うちやま

退職時に有給が使えないトラブルへの対処法について詳しくは以下の記事もご参考になさってください。

引き留めには応じない

退職時は引き留めが入りやすいものですが、本気で退職を心に決めているなら決して引き留めには応じないこと。

仮に引き留め条件として夜勤は見直す、待遇の改善をする、などが約束されていたとしても実行されるかどうかは保障されませんし、無かったことにされることもあります。

また、仮に残ったとしての周囲からは「辞めたがっている人」として見られるので勤務していても心が休まることがありません。

「退職する」と決めたら引き留めに応じることなく、そのまま辞めるのがお互いにとって良いです。

人手不足は理由にならない

「人手不足」や「引き継ぎ」に訴えて引き留められることがあります。

  • 人手不足だから辞められると困る
  • 人手不足だから後任が来るまで待ってほしい
  • 人手不足なのに辞めるだなんて、みんなに迷惑だと思わないのか!?
  • 後任が居ないから引き継げないので認められない

などと言われることがありますが、人手不足はあなたの責任ではありません。

会社の人事・採用の問題であり、問題を先延ばしにしてきた会社の責任です。

そのため、人手不足があったとしてもそれが労働者であるあなたを引き留めて良い理由にはならないので会社の要請に応じる必要はありません。

引き継ぎは義務ではない

引き継ぎは法律で定められた規則や義務ではなく、お世話になった会社に対する気持ちとして行う業務です。

よって、引き継ぎを拒否することもできますし引き継ぎをしないことで罰則が発生することもありません。

円満退社や一般的なマナーとしては引き継ぎは行った方が良いですが、

  • 事情があってどうしても対応が難しい
  • 引き継ぎができないから辞めさせることはできない

という状況であれば引き継ぎ未対応でも退職は成立します。

うちやま
うちやま

退職時の引き継ぎについて詳しくは以下の記事もご参考になさってください。

できる限り引き継ぎを行う

「人手不足は理由にならない」では引き継ぎをしなくても問題にはならない旨を伝えましたが、やれるならやった方が良いことには変わりありません。

会社と決めた退職日までの中で有給消化などの期間を調整し、退職日までに間に合うよう引き継ぎを行います。もし間に合わない場合は後任の方にために引き継ぎ資料(引き継ぎマニュアル)を用意しておきましょう。

なお、引き継ぎ資料には以下を記載してください。

  • 業務の社内での位置付け
  • 業務の流れ(フローチャートなど)
  • 業務に関わる社内外の関係者
  • 過去に起こったトラブルやその対処法のノウハウ
  • 顧客情報など必要なデータ

見ていただくとわかるように、業務や作業の繋がり・業務・作業に関わる関係者をそれぞれ明確化しておく資料になります。また、引き継ぎ資料は自分だけしかわからない言葉でまとめることなく、誰が見ても理解できる言葉でまとめてください。

退職時に会社から必要な書類を受け取る

  • 雇用保険被保険者証
  • 年金手帳
  • 源泉徴収票
  • 離職票
  • 扶養控除等(異動)申告書
  • 健康保険被扶養者(異動)届
  • 給与振込先届
  • 健康診断書

など、退職時に必要な書類がありますが、辞めた後に自宅へ郵送してもらうように会社側に伝えましょう。退職後の失業手当の申請、次の会社に入社する際の手続きなどで必要になります。

基本的には退職後にご自宅に郵送されてきますが、しばらく待っても届かない場合は会社に確認の連絡を入れてください。

備品は返却する

スマホ、PC、制服、社章など会社から借りているものは必ず返却しましょう。

まとめて直接返却しても良いですし、それが難しければまとめたものを郵送で会社に送っても問題ありません。

私物を回収しておく

私物が残っていると会社側が誤って破棄してしまう可能性がありますので、辞める前に私物は持ち帰った方が無難です。

どうしても残ってしまう場合は着払いで自宅宛てに郵送で送ってもらうよう伝えてください。

うちやま
うちやま

自分だけの文具、マグカップ、社内で使うブランケットやカーディガン類、スリッパ、リップクリームなど小物類、この辺りは会社で利用される私物で多いものといえます。

どうしても際は退職代行に相談する

  • 退職を自分で切り出すのは難しい
  • 辞めさせてもらえない
  • でも、夜勤は嫌だからどうしても辞めたい

という状況であれば労働組合が運営する退職代行サービスに相談して辞めてしまいましょう。

確実に退職が成立します。

退職代行はお手持ちのスマホから電話やLINE(メールでも可)か相談が可能。希望があれば相談したその日から代行業者が動き出してくれます。

代行業者が動き出した瞬間からあなたは職場に行くことも連絡する必要も無くなるので、早ければ相談した即日から会社に行かなくても良い状態になれます。

具体的には、

  • 確実に退職が成立する
  • 法律に則って退職処理するので法的なトラブルがない
  • 自分で対応する必要が無いので退職にまつわるストレスが無い

等があり、有給消化や未払いの交渉もしてくれますので退職代行費を支払う以上の利用メリットがあります。

そのため、あなたが

  • 自分から退職を切り出すのが難しい
  • 切り出したとしても辞めさせてもらえない
  • でも、どうしても辞めたい

という状況であれば労働組合が運営する退職代行サービスに相談して辞めてしまいましょう。

※自分で退職を切り出すのが難しいという方だけが相談してください
早朝深夜でも可能、24時間365日体制で労働組合が相談を受けてくれます



まとめ

会社の業務として夜勤があらかじめ定められている場合は会社からの要請に従うのが労働者の原則的な動きになります。そのため、立場上ワガママが言いにくいのが実情です。

ですが、事情があってどうしても難しい場合は別です。

相談・異動・退職・転職など、どうしても今の職場で勤務するのが難しい場合は別の選択肢も用意しながら会社側と相談してみてください。

この機体の開発者
スミ入れがんばる
うちやま(内山智明)

新卒で入社したブラック企業で月の残業168時間、気合努力根性の精神論だけで詰められ、簡単に辞めさせてくれない毎日を過ごして退職するまでに苦労した経験がある。現在は株式会社BuildingBlockの代表となり、自身の経験を元に、会社を辞めたいのに辞められない・辞めると言い出しにくい人向けに退職や辞め方に関する情報発信を行う

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