「企業選びで失敗したかも」
「慣れない環境がキツイ」
転職後にストレスで体調不良にまでなってしまった際の考え方、および今後の身の振り方はどうすべきか?について解説します。
転職3ヶ月のストレスで体調不良になるのは異常
転職後にストレスを感じること自体はよくあることですが「体調を崩すレベル」はさすがに異常です。
ストレスが過ぎると体調不良になりますが、体調不良になった時点でご自身の許容範囲を越えてしまいます。
転職3ヶ月で体調不良になる方は少なくない
体調不良により3ヶ月での短期退職をしてしまいました。転職活動での面接にて
Yahoo!知恵袋
現在30歳のmybgms と申します。
体調不良により3ヶ月という短期での退職をしてしまいました。
転職3ヶ月で体調不良になる理由の1つとして転職3ヶ月の壁と呼ばれる問題があるといえます。
転職して3ヶ月するとしんどいと感じやすい
入社して最初の3ヶ月目は特に精神的に苦しく感じることが多く、その影響で体調を崩す人もいます。
1,2カ月目は気持ちが高ぶっているので感じにくいストレスも3ヶ月目になり徐々に慣れてきたころになって影響が出てくるわけです。
【事実】転職してすぐに体調を崩す方は多い
転職して入社1ヶ月で体調不良になるケース
転職後に体調不良で退職した人も
転職し、実際に職場で勤務することで自分にとって合う・合わないがわかってきます。
どうしても自分と合わない社風・人間関係を感じると体調を崩し、そのまま辞める人も少なくありません。
転職先が合わずに早期退職を検討する際は以下の記事もご参考になさってください。
転職後のストレスのピークは1ヶ月
職場に慣れるまでに疲労したりストレスを感じることは転職して約1か月後が最初のピークと考えられています。
転職先に合わないと1ヶ月ほどで気が付きはじめる
そのため、「1ヶ月経っても症状やストレス具合が収まらない」「むしろ増えている」という状況であれば異常事態の目安ライン。転職後1ヶ月を目途に転職先が合わないことに気が付いて今後を検討する方が出てくるタイミングとも言えます。
そして、次のピークが「転職3ヶ月で体調不良になる方は少なくない」でもお伝えした転職3ヶ月目の壁に続きます。
転職後のストレスピークについて詳しくは以下の記事もご参考になさってください。
転職後の体調不良はスピリチュアルな理由ではない
体調不良になると心も弱まるので、つい今の辛い状況をスピリチュアルな原因に置き換えたくなる方もいますが、転職後の体調不良の原因は職場環境(仕事内容や人間関係)にあります。
主な理由は人間関係になることが多い
人間には「相性」がありますので職場に合わない人がいることがあります。これは避けようがありませんので仕方の無いことです。
ですが、合わない人間関係が過度にこじれるとストレスや体調不良等に繋がりご自身に対して問題を引き起こします。
パワハラに遭うケースも少なくない
合わない人間関係があるだけで人はストレスを感じるようになりますので、日々職場で居心地の悪さを感じるようになります。
最悪の場合、上司とのウマが合わずにハラスメント被害になることもあり、そうなると職場に居続けるのは困難を極めます。
上司とのトラブルについて詳しくは以下の記事もご参考になさってください。
【大事】労働環境は退職に影響する
厚生労働省「令和3年雇用動向調査結果の概要」の「転職入職者が前職を辞めた理由」によると、前職を辞めた理由として「職場の人間関係が好ましくなかった」「仕事の内容に興味を持てなかった」「労働時間・休日等の労働条件が悪かった」という理由が一定の割合を示しています。
つまり、人間関係や労働環境が合わなければ強いストレスがかかるので、その影響で辞めたくなるのは自然なこと、ということです。
職場環境や人間関係が影響して気持ちが持たなくなりそうなときは以下の記事もご参考になさってください。
転職後にしんどいと感じたら我慢しないが良い理由
いまの職場に居続けるのが難しいという状態にも拘わらず我慢して働き続けることだけは避けた方が良いです。
辞めたいのに辞められない状況は強いストレスがかかり、その状況が続くとうつ病や適応障害など精神疾患にかかる危険があります。
会社は責任をとってくれない
うつや適応障害などの精神疾患にかかると仕事だけではなくその後のご自身の人生やプライベートに影響します。
病気の回復には時間がかかり、勤務が出来なくなるだけでなく、その後の就職活動や社会復帰にも影響します。ですが、ご自身のプライベートを会社が守ってくれることはありません。
そのため、体調不良になるほどに強いストレスを感じる職場であれば我慢していまの職場に留まることなく、退職を最優先に動いてください。
うつや適応障害などの社会的なダメージを負うリスクを背負ってまで今の会社で我慢する必要はありません。一番大事なことはご自身の身の安全です。
うつになる前に退職したことが良い理由について詳しくは以下の記事もご参考になさってください。
転職後のストレスで対策不良になった際の対策
1.転職後の体調不良は無理せず休む
転職後すぐだと休むことに気が引けて体調不良でもつい頑張ってしまう・無理してしまうこともありますが、本当に辛ければ休みましょう。
体調面で無理しすぎてはいけないことはもちろん、そもそも会社は成果を出すための場所になるので、体調不良で普段のパフォーマンスが出ないと仕事に支障が出てしまいます。
無理をするとご自身の体調的にも会社の仕事的にも良いことはありません。体調が悪い時は無理せずに休むことも「マナー」です。
状況が長引きそうなときは休職という選択肢を
休む期間が長引きそうなときは休職申請も視野に入れておきましょう。
条件にもよりますが休職中に傷病手当金も申請しておけば働いていなくても給与が入ります。(傷病手当金の1日あたりの支給額は、標準報酬日額の2/3です。)
休んでいる間にも一定の金額が支給されれば生活費の不安もありませんので、安心して静養ができます。
2.異動を申し出る
休んだだけでは問題の解決にならない環境にいる場合、仮に休んで復帰しても問題が再発します。よって、休んでも根本的な問題が解決しない時は物理的に職場環境を変えるしかありません。
その手段の1つとして異動届を出して配置転換をしましょう。
ただし、転職後間もない立場だと異動が認められにくいので確実な対策とは言えませんので、あくまで選択肢の1つレベルで考えておいた方が現実的でしょう。
3.就業規則に基づいて辞める
- 休んでも問題が解決されない
- 異動も難しい
という場合、退職という選択肢になります。
そのため、就業規則に則って退職の申し出をしてください。辞める2ヶ月前に伝える、3ヶ月前に伝える、など会社特有の規定があるかと思いますので、原則は就業規則に従って退職手続きを進めましょう。
退職時の注意点
転職活動よりも休みを優先する
会社を辞めようとするとすぐに「次の添削先を」と焦ってしまいますが、一旦ご自身に休む期間を与えてあげてください。
仕事によってストレスと体調不良になった状態ですぐに次の仕事を探すのは無理があります。
まずは休み体と心を回復させてください。転職は回復して落ち着いたら段階で考えても遅くはありません。
給与は発生する
(賃金の支払)
労働基準法第24条
第二十四条 賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。ただし、法令若しくは労働協約に別段の定めがある場合又は厚生労働省令で定める賃金について確実な支払の方法で厚生労働省令で定めるものによる場合においては、通貨以外のもので支払い、また、法令に別段の定めがある場合又は当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定がある場合においては、賃金の一部を控除して支払うことができる。
② 賃金は、毎月一回以上、一定の期日を定めて支払わなければならない。ただし、臨時に支払われる賃金、賞与その他これに準ずるもので厚生労働省令で定める賃金(第八十九条において「臨時の賃金等」という。)については、この限りでない。
労働基準法第24条では、賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない、と規定されています。
従って、働いた分はその全額が支給されなければなりません。
よって、仮に転職後すぐに辞めたとしても勤務分の給与は支払われますし、仮に会社側が短期間勤務を理由に支払い拒否をしてきたとしても従う必要はありません。未払いがある場合は会社側に請求しましょう。
バックレ・無断欠勤は避ける
今の職場が居づらいからと言ってバックレや無断欠勤だけは避けてください。
バックレや無断欠勤による退職は認められていません。そのため、バックレを行うと違法行為となり、労働者に対して損害賠償請求や懲戒解雇を与えられる危険があります。
中でも懲戒解雇になると転職活動時に相手先に伝えなければ経歴詐称になるので必ず伝える必要があります。つまり、懲戒解雇になるとその事実が必ず転職先にはバレますので転職活動においてご自身の印象が悪くなり不利益しかありません。
他にも嫌がらせや呼び戻しなどの可能性もあり、バックレは労働者にとってデメリットが大きすぎます。
以上のことから、辞める際は法に則って確実・安全に辞めましょう。
引き継ぎは義務じゃない
引き継ぎは法律で定められた規則や義務ではなく、お世話になった会社に対する気持ちとして行う業務です。
よって、引き継ぎを拒否することもできますし引き継ぎをしないことで罰則が発生することもありません。
円満退社や一般的なマナーとしては引き継ぎは行った方が良いですが、体調不良や会社に行くこと自体に強いストレスを感じてどうしようもない時・対応が難しい時は引き継ぎ未対応でも退職は成立します。
仮に「引き継ぎができてないから辞めさせることはできない」等と言われても法的な根拠はありませんので、どうしてもの際は無理に従う必要もありません。
備品を返却する
スマホ、PC、制服、社章など会社から借りているものは必ず返却しましょう。
まとめて直接返却しても良いですし、それが難しければまとめたものを会社に郵送しても問題ありません。
私物を回収しておく
私物が残っていると会社側が誤って破棄してしまう可能性があります。そのため、辞める前に私物は持ち帰っておきましょう。
どうしても残ってしまう場合は着払いの郵送で自宅に送ってもらうよう会社側に伝えてください。
辞めにくい時は退職代行に相談する
- 入社して早々に退職を切り出すのは難しい
- でも、どうしても辞めたい
という方であれば労働組合が運営する退職代行サービスに相談して辞めてしまいましょう。
確実に退職が成立します。
退職代行はお手持ちのスマホから電話やLINE(メールでも可)か相談が可能。希望があれば相談したその日から代行業者が動き出してくれます。
代行業者が動き出した瞬間からあなたは職場に行くことも連絡する必要も無くなるので、早ければ相談した即日から会社に行かなくても良い状態になれます。
具体的には、
- 確実に退職が成立する
- 法律に則って退職処理するので法的なトラブルがない
- 自分で対応する必要が無いので退職にまつわるストレスが無い
等があります。
そのため、あなたが
- 入社して早々に退職を切り出すのは難しい
- でも、どうしても辞めたい
という状況であれば労働組合が運営する退職代行サービスに相談して辞めてしまいましょう。
まとめ
転職後のストレスは誰しもありますが、体調不良になるレベルは異常です。
ご自身の許容範囲を越えてしまうと体調不良だけでなくうつや適応障害などにも繋がります。どうしても職場環境が合わなければ我慢することなく退職も選択肢に入れておきましょう。
その際、どうしてもご自身で退職を切り出すのが難しい時は退職代行という選択肢も検討してみてください。